こんにちは、Angler Ogiです。
8月13日、姫路は36・9度を記録する猛暑となったのですが、その猛暑の中探索に行ってきました。
狙いはヤンマ科のトンボ達に、発生が始まったアカネ属。その他、見れる昆虫はとりあえず観察というスタイルで、気楽に散策です。
14時半頃現地着。
少々出かけるのが遅くなってしまった昼過ぎ。
まずは加西市の定点、細流上の木にヤンマ科が休みに来ていないかと散策してみたのですが、
ヤンマ科はどこにもおらず、あちこちにリスアカネが静止していました。
また、
川を見張っているのはコオニヤンマ雄。
ハグロトンボもあちこちで飛んでいましたが、本命のヤンマ科はどこにも見当たりません。
例年ならミルンヤンマの未成熟個体や、コシボソヤンマがぶら下がっていてもおかしくないのですが・・・時間が遅すぎたのかもしれません。
それならばと、雑木林に目を向け、甲虫を探してみたところ・・・
何故か甲虫はおらず、カマキリが登場。(笑)
この木は時折コクワガタやカミキリ等の甲虫が見られるのですが、まさかの一文字違い・・・。
このすぐ下にも、
カマキリが。カミキリはいずこに・・・。(苦笑)あまり芳しい成果が得られなかったため、少し移動することにしました。
昔オジロサナエを観察した場所に行ってみると・・・ヤブヤンマらしきシルエットが水を飲みに登場!
台風が近づいている為かなりの強風だったこの日。向かい風に動きが鈍っているところを失礼して、ネットイン!
やはりヤブヤンマ雄でした。
かなりの老熟個体で、翅は既に褐色。まだまだ現役として頑張ってもらうため、撮影は早めに切り上げてリリースしました。
場所移動先も猛暑!ミンミンゼミ多数。
再び少し移動。道中にある小さな池を覗いてみると、
暑い中、ギンヤンマが頑張っていました。
こうして見てみると、一見派手な色合いが保護色として機能しているのが判ります。自然界ってすごいですね。
ギンヤンマ撮影を楽しんでいると、池の中に真っ赤な影が登場!ショウジョウトンボかな?と思ってカメラを向けてみると・・・
胸部に黒い模様!まさかのネキトンボ雄です!!
イメージ的には5月末と10月頃に飛んでいるイメージだったので、まさか8月の真夏に見られるとは思っていませんでした。
しばしホバリングしていたのですが、捕獲前に飛び去ってしまったのが残念です。
あまりに暑かった為、今度は日陰を捜索することに。かつてヤブヤンマのヤゴが多数見つかった場所へ行ってみると・・・
樹上に止まっていたのは、子供のころの憧れであるミンミンゼミ!!
近所の並木道にはおらず、親友と共に山まで捕りに行ったのは懐かしい思い出です。
という事で失礼して捕獲!(笑)
この色合いと模様は、年をとってもワクワクしてしまいます。これぞ昆虫採集の醍醐味!(当たり前ですが、勿論リリースです)
この日はあちこちでミンミンゼミが鳴いており、夏をしっかりと感じさせてくれました。
この数日前、近所の定点では・・・
トンボは不発だったものの、ヒグラシを捕獲しておりました。私の虫捕りの原点はセミ捕りだったので、いまだにセミを見かけたら捕獲してしまいます。
しかし、肝心のトンボはまたも不発。時刻は16時前と、なんとも中途半端な時間帯です。
この定点ポイントを後にし、少し離れた池にアカネ属とアオイトトンボ属を見に行ってみることにしました。
移動先ではまたも本命不発。
16時過ぎ、池脇のあぜ道を歩いてみると・・・
あちこちにタイワンウチワヤンマが止まっていました。
しかし、さすがにまだアカネ属の時期には早かった為、マユタテアカネとリスアカネ以外のアカネ属は見当たりません。
そこで、木陰になっている草むらに入って歩いてみると・・・
草むらの中にはアオイトトンボや、
オオアオイトトンボが多数隠れていました。
この場所、少し前までは貴重種であるコバネアオイトトンボが棲息していたのですが、数年前から全く姿を見なくなりました。
今回は時期や時間帯がズレていたために見られなかった、と思いたいところ・・・。
このポイントはコバネアオイトトンボの他、ナニワトンボ、マイコアカネ、オオキトンボといった兵庫の貴重種が多数棲息していました。今シーズン中に再訪してみる予定です。
その他、
このポイントにもあちこちにカマキリが。
見かける機会が少ない、脱皮殻まで見つけました。なんだか今年は全体的にカマキリが多いような気がします。
ともあれ、普通種以外を見つけることが出来なかったため、また移動。今度はいつもの黄昏ポイントに行ってみることにしました。
黄昏まで不発・・・。
と、その前に少し寄り道。
カーナビで地図を見ていたところ、比較的近い場所に谷津田っぽい場所があり、その最奥には池のマークが!
これは行ってみるしかない!という事で、かなり細い道をビクビクしながら進んでいくと・・・廃棄田が多数並ぶ谷津田を発見。
これが生きた田圃であれば、黄昏ポイントとして期待できたのですが、ほぼすべての田圃が廃棄田でした。
気を取り直して歩いてみると、
まだ色づいていないナツアカネが飛び出してきました。
個人的に好きなトンボなので、真っ赤に色づくであろう9月半ばに観察したいところです。
その他、あちこちにオオシオカラトンボが飛んでおり、
奥の方の水路はこのような感じで、一部が湿地(というか小さな沼?)みたいになっていました。
ネアカやマルタンヤンマは難しそうですが、ヤブヤンマは産卵に来そうな雰囲気です。
さらに、
地図に載っていた最奥部の池は、このような感じになっていました。池の1/3くらいが地上に露出しており、ガッツリ泥底です。
ちょうどこの写真を撮っている時に、左サイドからヤブヤンマ雌がこの中に入っていき、その後出てくる事が無かったので、ヤブヤンマの棲息地になっているようです。
しかし一つ難点があり、とにかくハチが多いのです。
湿地上の所で水を飲んでいるだけでなく、オオスズメバチを含む多種多様なハチがあちこちブンブン飛んでいるので、もうこの場所を訪れることはないかもしれません・・・。(苦笑)
この後いつもの場所に移動して黄昏を待ったのですが、台風の影響か、全くと言っていいほど飛びませんでした。
ヤブヤンマとギンヤンマが数頭、ハネビロエゾトンボ(摂食個体)が2頭というレベルでは、とても黄昏飛翔とは呼べません。
残念ですが、19時過ぎに終了としました。
まとめ
この日は「これを撮りたい!」という目標は特に決めず、気ままにポイントを回ってみたので、本命不在でもそれなりに楽しめました。
ただ、クロスジギンヤンマの観察を行っている定点池でも感じた事ですが、今年はトンボの数が全体的に少なく感じております。
これからは夏のトンボが減り始め、秋のトンボが顔を出す時期。
オオルリボシヤンマやミヤマアカネ、ハネビロエゾトンボといったトンボ達の魅力をお伝えできるよう、頑張って捜索したいと思います!
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