こんにちは、Angler Ogiです。
久しぶりの晴天に恵まれた6月23日、予てから目標としていた県北部以外でのモートンイトトンボ発見を目指し、昼過ぎから捜索に行きました。
結果、本命ポイントとして目星をつけていた一か所目で、いきなりモートンイトトンボを発見することが出来ました!!
本命ポイントは廃棄田
現地に着いたのは昼を過ぎた12時半頃。
繁殖活動のピークである早朝に来れなかったのは残念ですが、棲息しているかどうかを調べるのが今回の目的です。
まずは付近にある池をうろうろして、ついでの目的であるアオヤンマを探してみますが、池の環境は激変。
これでは全く期待できそうにありません。
早々に切り上げて、メイン目的地へと向かいます。
この場所は多くの廃棄田が連なっており、上写真はその中の一つ。
ただの荒れ地になっている場所もあれば、このように半湿地のようになっている場所も幾つかあります。
以前アカネ属の捜索でこの近辺を訪れた際、この場所ならモートンイトトンボが棲息しているのではと目星をつけていました。
気温30度を超す猛暑の中、汗だくになって湿地の周囲をウロウロしてみますが・・・ハラビロトンボとシオカラトンボ以外のトンボが見つかりません。
やはり兵庫Aランクの超貴重種、そんな簡単に見つからないか・・・と思いつつ、湿地の反対側(奥)へ。
足元には水路跡。
水がしっかり流れていて、メダカやオタマジャクシが泳いでいます。
水が枯れる事はなさそうなので、これならいるはず・・・と、目を凝らして探していると・・・足元からふっと飛び立つ小さな影!!
いました、モートンイトトンボです!!!
数年前に目星をつけたまま来れていなかった場所は、やはりモートンイトトンボの産地でした!
体長は3㎝程度と超小型なうえ、細身な体型。
さらにこの色合いは湿地で保護色になるので、「産地である」と確定していなければ、見つけられるかどうかも不安でした。
しかし、「さぁこれから撮りまくるぞ」という瞬間に突風が吹いて、この個体はあっという間にどこかへ消えてしまいまいました・・・残念。
このすぐ後にもう1頭雄を発見したのですが、こちらもちょっと目を離した隙に、湿地の草むらへ飛んでいき、見失うという始末。
ここまでの雰囲気的に多産地ではなさそうですが、汗をぬぐいつつ湿地の中を懸命に探してみると・・・。
今度は雌を発見!!
この雌は非常に敏感で、あちこち動き回る個体のよう。
見失わないように慌ててシャッターを切ったら、ちょっとピントが甘くなってしまいました。(苦笑)
そして運が悪いことに、レンズを覗いてピントを合わせている間に見失ってしまうという失態。
草丈が高めの湿地のため、少しでも目を離すとどこかへ消えて行ってしまうのです・・・。
この場所では他の個体を見つけることが出来なかったので(雄2、雌1)、隣の廃棄田へ移動することにしました。
隣の廃棄田でも少数ながらモートンが。
草むらに囲まれていた隣の廃棄田は、
先ほどの場所よりも湿地化が進み、あちこちジュクジュクの水場になっています。
広い湿地を探し回って、コーナーのあたりでようやく・・・
本命の雌を2頭発見!
しかし、直射日光がキツイのか、太陽が当たる場所では数秒しか静止せず、草の影へ移動するばかり。
やはりモートンイトトンボは午前中に観察に来る方が良さそうですね・・・。
この雌たち以外にも、
雄個体もチラホラ見受けられました。
ただ、暑さが厳しいからか、雄も活発に飛ぶようなことはせず、日陰の草むらでじっとしている個体ばかり。
中々日向の綺麗な写真が撮れませんでしたが、
お食事中のこの個体は、日向で撮影することが出来ました。
2つ目の湿地で確認できたモートンイトトンボの個体数は、雄が4頭、雌が2頭。
最終的には1つ目の湿地と合わせて、9頭のモートンイトトンボに出会うことが出来ました。
県北部に2か所ある産地の方が個体数は圧倒的に多いですが、ようやく見つけた貴重な県中部の産地。
時間帯や時期をずらすと、今回撮影した成熟個体だけでなく未成熟個体も見られるはずなので、また来年の6月頭頃にも観察に来てみたいところです。
さらに、環境的にはネアカヨシヤンマが棲息していてもおかしくない雰囲気なので、夏場に来てみるのもアリかもしれません。
その他の場所は全て空振り
次のポイントは、過去に何度か訪れている公園。
モートンの他、アオヤンマやハッチョウトンボでもいないかなと思ったのですが、どの場所も随分環境が変わっていて、普通種しか見られません。
特に目立った成果も無いまま、この場所は終了。
次は少し足を延ばして、過去にエゾトンボやサラサヤンマを観察している小野市の乾湿地へ向かってみたのですが・・・獣害がひどかったのか、ガッツリ獣除けの柵が設置されていました。
入っても大丈夫という注意書きがあったので、入ってみたところ・・・通路は荒れ果てて通れる状態ではない上に、至る所にイノシシの真新しい痕跡が・・・。
さすがにちょっとマズいので、この場所は引き返し、加西市にある定点観察池の様子を見に行って・・・こちらも(時間帯が悪いせいもあり)空振り。
未成熟なリスアカネがチラホラ見られただけで、コバネアオイトトンボの未成熟個体は今回も発見できず。
さらには、昨年Kさんに教えて頂いたナニワトンボの産地へ赴き、ネキトンボや未成熟ナニワ探しの他、湿地状になっている場所も覗いてみましたが、全て空振りでした。
時間になった為、この日はこれにて終了です。
この日の捜索のまとめ
この日は最終的に100キロ以上の道を走り、加西市・小野市・加東市・姫路市とウロウロしてみましたが、1か所目のポイント以外は外ればかりでした。
この10年ほどで随分環境は変化しているようなので、数年前まで定期観察地点だった場所も、今後見直す必要がありそうです。
まだ県の南西部~中部辺りでムカシヤンマとオオイトトンボの産地を発見できていませんし、今回エゾトンボの湿地がダメになってしまったため、新産地を探す必要も出てきました。
さらに、アオヤンマは県で1か所しか産地を見つけられていないので、今後も継続して探していきたいところ。
時間があるときに晴れ間が出れば、積極的に狙っていきたいと思います!
加西市の網引湿原でハッチョウトンボ観察↓
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