こんにちは、Angler Ogiです。
5月29日、昨年は確認できなかったサラサヤンマを観察するため、たつの市の定点へと出かけました。
結果、7頭の雄と1頭の雌を無事発見!
産卵の撮影こそ出来ませんでしたが、産地が無事であることが確認できました。
現地入りは13時半頃
雌が産卵に来るであろう頃合いを狙い、現地に到着したのは13時半頃。
昨年も5月末と6月半ばに観察に来たのですが、その時は空振り。
毎年確認できているポイントだっただけに少し心配だったのですが、この日はポイントについてすぐ、摂食飛翔しているサラサヤンマ雄を発見!
一安心しつつ、撮影がしやすそうなホバリングしている個体を探してみます。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/2、サラサヤンマ産地.jpg)
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/3、テリを張る場所.jpg)
いつも必ずサラサヤンマがいる場所に来てみたのですが、ホバリングしている個体はいません。
そこで、身を屈めて丹念に探してみると・・・
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/4、草むらに隠れるサラサヤンマ♂.jpg)
草むらの中に静止している個体を発見!!・・・したのですが、草が被ってしまって譜ご覧の有様。(苦笑)
この個体は休止しているようなので、もう少し林道の奥へ進んでみると・・・かなり広範囲をパトロールしている個体を発見!
早速カメラを構えて撮影を試みます。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/5、サラサ雄1.jpg)
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/6、サラサ雄2.jpg)
思いっきり逆光である上、全くホバリングせずにグルグル飛翔するタイプの個体だったようで、全然うまく撮影できません。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/7、サラサ雄3.jpg)
しばらく頑張ってシャッターを切ってみましたが、とりあえず手元で観察したいので、失礼して捕獲。(苦笑)
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/8、サラサ雄4.jpg)
手もとで観察するのはおよそ2年ぶりとなるサラサヤンマ!
小ぶりで可愛らしいヤンマです。
邪魔してごめんね~と声をかけてリリースし、林道横の湿地状になった場所を歩いてみると、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/9、ハラビロとシオヤ.jpg)
シーズンインしたハラビロトンボ(左)と、シーズン終了間近のシオヤトンボ(雄)があちこちに静止していました。
ただ、特にめぼしい収穫は無かったため、先ほどテリを張っていた個体がいた場所に戻ってみる事に。
雌も登場したが・・・
戻る道中、視界になにか飛び込んできたので、とりあえず網を振ってみると・・・
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/10、サラサ雄5.jpg)
正体はやはりサラサヤンマ。
「探雌中に小腹が空いたから摂食」といった感じなのでしょうか。
折角なので、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/11、サラサ雄背面.jpg)
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/12、サラサ雄6-1.jpg)
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/12、サラサ雄6.jpg)
背面や複眼など、あちこち観察させてもらってからリリース。
そうこうしていると、時間は14時半過ぎ。
まだ雌を見ていないので、先ほど雄が休止していた場所に戻ってみると・・・
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/13、サラサ雄7.jpg)
明らかに先ほどよりも若い個体が、別の場所に陣取っていました!
先ほどの雄は追い出されたのか、はたまた雌をカップルになれたのか?
なんにせよ撮影のチャンスと思ってカメラを出そうとしたら、突如林の中から別の雄が飛び出してきました!!
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/14、縄張りへの侵入.jpg)
この個体がほんの一瞬だけホバリングを見せたのですが、先ほど縄張りを見張っていた雄がこの雄に飛び掛かり、一気に乱闘へ。
あっという間に2頭とも姿が見えなくなったかと思うと、今度はその合間に雌が草むらに飛び込んでくるではありませんか!!
慌ててシャッターを切ろうとしたら、先ほど乱闘に出て行った若い個体が素早く舞い戻り、元の場所に静止して・・・すぐに雌を見つけて飛び掛かります!
そしてあっという間に雌を連れて林の中へ。
この間、なんとわずか7秒ほど。
あっという間の出来事だったため、殆ど何もできずに終わってしまいました・・・。
カメラを確認してみると、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/15、サラサ雄8.jpg)
舞い戻ってきた雄が静止している写真だけピントが合っていました。
何故私は産卵に来ていた雌を撮らなかったんでしょうね・・・。(苦笑)
一旦全てのサラサヤンマが視界から消えたので、すぐ近くにある池にムスジイトトンボが出ていないか、確認しに行ってみると・・・
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/16、池にふえてきたバス.jpg)
池の至る所にブラックバスが。
10年ほど前まで、この池には外来種はいなかったのですが・・・バスの影響もあるのか、池には殆どトンボが飛んでいません。
僅かながらにクロイトトンボが確認できただけで、ムスジイトトンボはどこにもいませんでした。
ヤマサナエも登場
池は期待できないという事で再度サラサヤンマのポイントに戻ってみると、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/17、サラサ雄9.jpg)
林のかなり奥の方に、静止しているサラサヤンマ雄を発見!我ながらよく見つけることが出来たものです。(苦笑)
せっかくなので、ホバリングしている写真を撮りたいなぁとカメラを構えて待っていると、丁度カメラで撮影できないアングルの辺りで数秒だけホバリングし、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/18、サラサ雄10-1.jpg)
またかなり撮影しにくい場所に静止・・・この個体はずっとこんな感じで、全く出てきてくれなかったために諦めました。
そろそろ林道から出ようかと、道端に置いていた網を回収しようとしたら、なんとネット部分にヤマサナエが静止しているではありませんか!
そのまま持ち上げたら、勝手にネットイン。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/19、ヤマサナエ雄.jpg)
こちらも手元で観察するのは2年ぶり、結構好きなトンボであるヤマサナエの雄です。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/20、ヤマサナエ雄背中.jpg)
胸部前面の黄色い模様がやや太めなので、これはヤマサナエで間違いないでしょう。
地味にこの場所で確認するのは初めてです。
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/21、ヤマサナエ雄背面.jpg)
久しぶりのヤマサナエを堪能してリリースし、さぁ帰ろうか・・・と思ったら、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/22、サラサの摂食場所.jpg)
なんでもないただの草むらで、サラサヤンマが摂食しているではありませんか!
しかもなんとなく先ほどまでの個体より大きく感じたので、捕獲してみると、
![](https://anglers-sound.com/wp-content/uploads/2020/06/23、摂食中だったサラサ.jpg)
写真では少しわかりにくいですが、明らかに本日見た個体の中で一番大きな個体でした。
体長が最大と最小で1cm程度差があるトンボなので、ひょっとしたら小さめの個体と大きめの個体を確認できたのかもしれませんね。
これで満足し、リリースして終了としました。
サラサヤンマ観察の纏め
昨年は確認できなかったサラサヤンマ、今年は無事確認できたので、産地がまだまだ現役である事に安心しました。
というのも、サラサヤンマは兵庫県Bランク(絶滅危惧Ⅱ類)の貴重なトンボ。
産地もそれほど多くはないので、一つ一つの場所がとても大切です。
池の外来種問題はかなり気になる所ですが、今後もこのサラサヤンマの産地がぅっと無事であることを祈ります!
サラサヤンマについての考察記事はこちら↓
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