コバネアオイトトンボ確認&オオキトンボ・タイリクアカネの産卵観察@加西市

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こんにちは、Angler Ogiです。

10月30日、朝からアカネ属を求めて、加西市の定点周辺を周回。

以前から何度も訪れているコバネアオイトトンボの産地では、数年ぶりにその姿を確認!!充実した捜索となりました。

第一ポイントには9時半頃に到着。

まずはナツアカネを求めて、黄昏観察&カトリヤンマの多産地へ寄り道。

運が良ければカトリヤンマが飛翔したりしていないかな?と考えたのですが、どんより曇り空になっている上、うっすらと霧が立ち込めている状態。

この状態ではトンボ達が活動できません。

前日の雨の影響でカトリの産卵場所は水没しており、特にトンボは見られませんでした。

朝イチの一番いい時間を無駄にするわけにもいかないので、すぐに移動することに。

第二ポイントでマイコアカネ&コバネアオイトが!

続いて、加西市の定点観察池へ。

時刻は10:15、とりあえずマイコアカネやコバネアオイトトンボが確認できそうな場所へ行ってみます。

この頃から徐々に晴れ間が出てきて気温が上がり始め、期待できそうだなーと思っていたその時。目の前にアカネ属を発見!

いました、マイコアカネです!!

このところ数が随分減ってしまっているようで、今年初確認。残念ながらすぐに飛び去ってしまいましたが、棲息を確認できて一安心。

すぐ傍にはタイリクアカネの雌が静止中。

気温の上昇と共に、アオイトトンボは多数登場しました。

そんな中、今シーズン幾度となく探しに来て空振りを食らっていたコバネアオイトトンボを本格的に探してみることに。

通常産卵は午後からですが、確実に確認するなら探雌している雄を探す方が目につきやすいはず。

そう思い、葦の周辺を丹念に探していると・・・複眼の色が濃い個体を発見!捕獲してみると・・・

ついに発見!コバネアオイトトンボです!!

全国的には絶滅危惧ⅠB類、兵庫県ではAランクに該当する、超貴重種。ここ数年は全く確認できていなかったため、本当に安心しました。

アオイトトンボやオオアオイトトンボと比べて、胸部の模様が上にカーブしているのが大きな特徴ですが、

見分け方で一番確実なのは、この尾部付属器。

コバネの場合はクワガタのアゴのような形になっていて、中に尾毛などはありません(アオイトは上から見ると4本あるように見える)。

撮影後リリースし、他の個体を探してみると・・・

撮影後に勿論リリースしてます。

開けた場所でもう1頭を発見!やはり午前中に来てみて正解でした。

生態写真を撮影出来ればよかったのですが、いかんせん棲息確認を優先してしまった上に、きちんと撮影を試みたものはアオイトとオオアオイトであるという始末。

個体数も非常に少なかったので(上写真の2頭だけ)、一度この場を離れることにしました。

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草むらでもコバネアオイトトンボを発見!

次は、池と池の間の畔道で、ノシメトンボやマイコアカネを探してみることに。

が、ノシメトンボの姿はどこにもなく、代わりにパラパラとアオイトトンボが飛び交っています。

そんな中、怪しい個体が飛んでいるのを見つけたため、捕獲してみると・・・

こちらもこの後リリース。

3頭目のコバネアオイトトンボでした!!

毎年葦の周辺で見かけていたものの、この場所での確認は初。やはり周囲をしっかり探してみるのは本当に大事ですね。

この場所に固まっているのかもしれないと思い、目を凝らして探してみると・・・静止するそれっぽい個体を発見!

カメラを向けてみると・・・

いました、雌のコバネアオイトトンボです!!

やはり翅が小さく見える。

なんとか生態写真を撮影出来た上、雄・雌両方を確認できたのも大きな収穫。

これで、午後にこの場所に来れば産卵活動が見られるかもしれません。絶滅していなくて本当に良かった・・・。

晴れてきたら産卵ラッシュ!

10:40頃、ようやく少し晴れ間が見え始めました。すると、

まだ寒いのでしょうか、白っぽい木や石に、タイリクアカネ雄を複数発見。

この調子でどんどん・・・と撮影していると、不意に視界に入る灰色っぽい影。

久しぶりの確認、ナニワトンボです!

この場所はもうダメかと思っていたので、これは嬉しい発見。この個体以外にも、あちこちに雄が見受けられました。

11時を過ぎると一気に晴れ始め、それと同時にあちこちで産卵が始まります!まず最初に確認できたのは、タイリクアカネ。

ピントが甘い。(苦笑)

が、デジ一でアカネの産卵を撮影するのは随分と久しぶり。ピンボケ写真を量産してしまいました・・・。

全部ピントが甘い(泣)。

今年はタイリクアカネが多いのか、数十ペアがあちこちで産卵しています。そんなタイリクアカネに混ざって、

私の足跡に産卵するペア。

オオキトンボのペアも発見!やはりこの池はオオキトンボも多く棲息しています。

時折このように、狭い範囲にタイリクアカネとオオキトンボが映り込むことも。とりあえず撮りやすい場所にいるペアの撮影をメインに進めていきます。

雌の腹部の先に水滴がついている。

割合としてはタイリクアカネ7:オオキトンボ3、というくらいでしょうか。

オオキトンボと同じ場所にタイリク。

好む場所が似ているのか、時々このような地面が盛り上がった場所が取り合いになっていました。

やはりまっすぐな地面より、盛り上がった場所の方が卵を産み付けやすいのでしょうか。

タイリクは打水と打泥、両方が確認できた。
オオキトンボは殆どが打泥産卵。

一通り観察できたので、ナニワトンボが産卵していないかと林縁部に行ってみたのですが、

岩に貼り付く雄。

もうナニワトンボのシーズンが終盤であるせいか、殆どの雄が岩に貼り付いているだけで、雌の姿は確認できませんでした。

林縁部ではリスアカネとマユタテアカネが集団(すごい数!)で産卵していた他、

静止するオオキトンボ雌。

休止しているオオキトンボがちらほら。さらに時折コノシメトンボの雄が姿を見せたりと、アカネ属を多数確認できました。

ツマグロヒョウモンも繁殖の季節。
あちこちで確認できたアオイトトンボ達。

気が付くと時刻は12時過ぎ。まだマイコアカネやノシメトンボが確認できていない為、次のポイントへ移動することに。

トンボ家情報交換&過去に訪れた池で・・・?

過去にマイコアカネが多産する池を捜索してみたのですが、マユタテアカネとナツアカネ、タイリクアカネが数頭いたのみ。

困り果てていると、同じようにマイコアカネを探しておられる方、Kさんと遭遇。お話させていただいたところ、同じようにアカネ属を探しておられるとのこと。

折角なので、Kさんと情報交換をしつつ近場の池をご一緒した後、ナニワトンボが多産する池に連れて行って頂きました。

なんとそこは、過去に捜索に来たにも関わらず「何もいない」と判断して踵を返した池だったのです。やはりちゃんと探してみるべきですね・・・。

道中で、本職は鳥家さんであるKさんから野鳥の魅力的なお話を教えて頂きつつ、散策してみると。

この池の周囲には様々なアカネ属がおり、写真のナツアカネを始め、

アキアカネもちらほら。県南部ではかなり数が減ってしまいましたが、Kさん曰く、この池の周囲では産卵も観察できるとの事です。

シーズン終盤ではあるものの、私の大好きなネキトンボも多産する他、キトンボがあちこちで見られました。特にキトンボの数はかなり多いとの事です。

かなりの種類のアカネ属が見られるようなので、また時間帯を変えて再訪したいところですね。

樹上にはオオアオイトトンボが。

さらに奥に入ると、事前情報通りあちこちにナニワトンボが。さすがに雌は見られないかなぁ、と池の周囲を探していると・・・なんとカトリヤンマがホバリングしているではありませんか!

これには、普段は猛禽類を撮影しておられるというKさんも大興奮!池の泥に足を取られながら、大の大人が二人並んで撮影を続けます。(笑)

ノートリ。
こちらもノートリ。複眼にピントがこなかったのが悔やまれる。

この個体はかなり良い性格だったようで、多数の写真を撮影することができました。

Ogi
Ogi

この時の写真(今回は未掲載)を使用し、カトリヤンマの特集記事を作成しました!!是非ご覧くださいね。

さらに、ひとしきりホバリングをした後はエサの羽虫を捕獲して見える高さに静止!終始良い性格をしていました。

撮影を堪能させてくれた1頭。

この後も雄が2頭現れ、1頭は藪の中に休止。もう1頭はリスアカネに追い払われて池の奥へ・・・。(苦笑)時間も14時を過ぎたため、この日はこの辺りで終了としました。

Kさん、ご一緒できてとても楽しかったです!ありがとうございました。(^^)

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まとめ

この日は、姿を消してしまったかと思っていたコバネアオイトトンボやマイコアカネに再び出会うことが出来ました。

それだけでなく、多くのアカネ属を観察しつつ、さらには念願であったカトリヤンマの飛翔写真まで撮影出来、充実の捜索となったのです。

まだまだトンボシーズンは続きますし、アカネ属は11月半ば頃まで多数観察できるはず。

近々、また捜索に出かけてみようと思います!

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