こんにちは、Angler Ogiです。
いよいよ本格的な秋シーズンに突入し、以前にも増してタチウオの釣果情報を目にする機会が増えてきました。
神戸周辺でもタチウオが釣れており、淡路島でも各地から釣果場があがるようになっています。
ここまでウキ釣りで狙う釣り方と、ワインドでの攻略法を書いてきましたが、本日は引き釣りについてご紹介します!!
イメージ的にはウキ釣りとワインドの良いとこどりというこの引き釣り。
最盛期ならほぼボーズが無いレベルでよく釣れるだけでなく、とてもお手軽で簡単な釣りなので、タチウオ釣り初心者の方にもオススメです!!
↓今回の記事はこんな内容です!↓
- タチウオをお手軽に釣ってみたい方向け!
- 引き釣りのメリットを詳しく書いています。
- 道具はどんなものが良いのか、必要な物を全て紹介!
- 釣り方、数を伸ばすコツをこっそり(?)お伝えします!
それでは早速見ていきましょう。
そもそもタチウオの引き釣りって?
引き釣りとは、その名の通り仕掛けを引っ張って釣る釣り方。
様々な道具と釣り方がありますが、タチウオの引き釣りではテンヤと呼ばれる道具を多用します。(後程紹介します)
テンヤには陸から使用するタイプ(オモリが軽め)と、船から使用するタイプ(オモリが重い)があり、今回ご紹介するのは陸から使用するテンヤです。
船用テンヤを使用したタチウオ船釣りはこちら↓
テンヤはオモリと針が一体化した形状をしており、この針の柄の部分にエサとなる小魚をワイヤーで巻き付けます。
そしてこれを海に放り込み、ただ仕掛けを巻くだけ。タチウオの群れが回遊していればこれだけでポンポン釣れるという、非常にお手軽かつ簡単な釣りです。
しかも、道具は他の釣りからの流用も可能で(ファミリー用のサビキ釣り竿でも可)、安全な釣り場を選ぶことが出来れば、初心者向けの釣りとも言えます。
数を伸ばすには
タチウオの群れが大きい時や、最盛期のシーズン等であれば、非常に簡単にタチウオをゲットできる引き釣り。
しかし、食い渋っている時に数を伸ばしたり、他の人と差をつけるには、きちんとしたコツが存在するのです。
当日のヒットパターンを掴むため、具体的には以下の事が大事になります。
- 表層から中層、底近くに至るまで、幅広い層を探る
- テンヤの重さを変えて、流し方を変えてみる
- 食い渋ったらアクションを工夫する
- グロータイプのテンヤなら、ライトを当ててしっかり光らせる
タチウオの生態や、仕掛けが海中でどのように動いているか等を考えながら釣ると、確実に釣果に結びつきますので、奥が深い釣り方でもあるのです。
使用するタックルについて
タチウオの引き釣り(テンヤでの釣り)は、タックルがお手軽です。
仕掛けの全体図としては、ロッド、リール、ケミホタル、ワイヤーリーダー+テンヤと、非常にシンプルな構造になっています。
1つ1つ注目してみます。
ロッド
ウキ釣りやワインド以上に自由度が高く、ある程度の重さが投げられる竿であればなんでも構いません。
理想的なスペックとしては、
- 2号~6号程度のオモリを投げられる(オモリ負荷5~8号程度。8号で30g程度)
- 長さが2.4m~4m程度(2m以下でも、4.5m程度でも出来ないことはない)
- 少し硬めで、竿先の感度が良ければなお良し
これらの条件に当てはまる万能竿と言えば、ボートロッドやシーバスロッド 、エギングロッド 辺りが使いやすいかと思います。
私は殆どの釣りをシーバスロッドとエギングロッドで行っています。この2本は本当に万能なので、持っていて損はありません!
シーバスロッド かエギングロッド が1本あれば、タチウオのウキ釣り/ワインド/引き釣りの全てに対応できます。
リール
こちらも、スピニングタイプであれば特にこだわらなくても大丈夫です。
オススメは、2000~3000番程度のタイプ。
ここにPEライン を巻いておくのですが、0.6号~2号程度であれば特にトラブルなく釣りができると思います。
私はエギング用のリールを流用したり(PE0.8号巻き)、シーバスやショアジギングに使うリール(シマノの1000番のリール や2000番、PE1・5号巻き)を使用しています。
ここに、投げ込んだ時の高切れ防止の為、フロロカーボンの3~4号を1.5m程度追加しています(電車結びでOK)。
オールナイロンラインでも出来なくはないですが(学生の頃はナイロンでやっていました)、PEライン の方が小さなアタリを取りやすいので、PEライン をオススメします。
デュエルのPEライン のように、1m・5m・10m毎に色分けがされていれば、飛距離やヒットレンジ(タナ)・大まかな水深などを把握できるため、オススメです!
テンヤ
テンヤは、各メーカーから様々なタイプが市販されています。
私が普段愛用しているのは、ヤマシタ社の猛光太刀魚テンヤ波止シングル。
まず、他のメーカーの物に比べてリーズナブル。そして、 構造自体はとてもシンプルですが、 ヘッドが凄くよく光るのでアピール力もバッチリ。
さらに、エサを固定しやすい2つの固定用針がついていたり、使用する餌に合わせて柄の長さが違うタイプがラインナップされていたりと、かゆい所に手が届く商品です。
そしてもう一つ釣り場に持参するのが、ダイワ社の快適波止タチウオテンヤ。
こちらはどの釣り具屋にも置いていて、2号程度の軽いタイプや様々なカラーもラインナップされている為、目先を変える為に使用しています。
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さらに、ここ数年安定的に人気なのが、シマノ社の太刀魚ゲッター。
こちらはワイヤーを使わずエサを取り付けることが出来るというスグレモノ。固定バーでエサを挟み込むだけというお手軽さです。
また、ルアーのようにヘッドのカラーバリエーションも豊富で、ローテーション素材として使用できるのもプラスポイント。
デメリットとしては、生き餌が使えない(串刺しになってしまう)という事と、お値段も1000円を突破し、少々高価です。
そしてワイヤーリーダーが付属していない為、別に用意する必要があります。
ただ、それを補って余りある利便性なので、時合い時の為に1つは持っていたいアイテムです。
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私の場合、ヤマシタ社の猛光タチウオテンヤの使用頻度が圧倒的に高め。
アタリの数も多い上に食い込みも良いのでオススメです。
・付属のワイヤーリーダーを使用する
タチウオの歯は恐ろしく鋭い為、フロロカーボン等のハリスはいとも簡単に切られてしまいます。
その為、タチウオ釣りではワイヤーハリスを使用するのが一般的なのですが、それはテンヤ釣りも同じ。
テンヤ以外の場所に歯が触れても大丈夫なよう、先に挙げたテンヤには、必ずワイヤーリーダーが付属しています。
このワイヤーリーダーをリールからのラインにセットし、その先にテンヤをセットすれば完了です。
ただ、食い渋りがひどい時は、ワイヤーリーダーではなくフロロカーボンの太め(5~8号)を試してみてください。
切られるリスクはありますが、食いが劇的に変わります!
ケミホタル
ロッド+リール+テンヤだけでも釣れますが、引き釣りではケミホタルの使用が比較的重要です。ケミホタルを使用することにより、
- 投げ込んだ場所が一目で判る
- 仕掛けがどれくらいの深さにあるかの目安になる
- タチウオに対するアピール力アップ
これらのメリットがあります。
最盛期のタチウオ釣り場は多くの釣り人で賑わうものですが、ケミホタルを目安にすれば、自分の仕掛けがどの辺りにあるかが判りやすい為、重宝します。
また、ケミホタルが完全に見えなくなる深さで釣ることは比較的少ないため(明るい時間帯や真夜中を除く)、ケミホタルが見えない=沈めすぎという風に、おおよそのタナの把握が可能です。
3つ目は言わずもがな。タチウオのエサ釣り=ケミホタルと言われるほど、タチウオ釣りでのケミホタル利用は非常にポピュラーなものです。
取り付けることによってアタリの出方が大きく変わりますので、ケミホタルはマストアイテムと言えます。
引き釣りで使用するエサについて
引き釣りでは様々な小魚をエサにしますが、代表的な物をいくつか見ていきましょう。
冷凍キビナゴ
タチウオの引き釣りで使用する餌は様々なものがありますが、一番代表的な物はキビナゴ。
どの釣り具屋でも冷凍で販売されており、安価(1パック300円程度)なのが魅力です。使いきれなくても、家で再冷凍すれば普通に使用できます。
先に挙げた太刀魚ゲッターは、このキビナゴ使用を前提に設計されているようです。
スーパーで購入したキビナゴも、塩〆にすれば素晴らしいエサになります!
イワシ
次にイワシ。これはテンヤのサイズに合った物を選ぶ必要がありますが、タチウオが普段から捕食しているせいもあり、食い込みはバツグンです。
ただ柔らかくて身持ちがあまりよくない為、冷凍したコチコチの物を使用するか、釣り場で釣ったばかりの新鮮な物がオススメです。
個人的には、自分で釣っておいてコチコチに冷凍したウルメイワシが、最も使いやすいエサだと思っています。
サヨリ(小型)
意外とよく釣れるのが冷凍サヨリ。サイズは20cm程度のエンピツサヨリと呼ばれるサイズが使用しやすいです。
魚体がキラキラしている分、他の物よりアピール力が高いのかもしれません。
上に上げた2種に比べると骨が硬めで身持ちも良く、時に2~3匹釣りあげるまで大丈夫ということもあります。
テンヤにセットする時は頭を落とすか(やや食いが落ちる印象)、長い下唇をカットして使います。
生きたドジョウ
どういうわけか、私が釣りを始めた20年以上前から、引き釣り=ドジョウと言われていたテッパンエサです。
何故海の魚であるタチウオが、川の魚のドジョウを食べるのか?という理由よりも(笑)、ドジョウはエサ持ちが抜群に良い、という事が大事かと思います。
4~5匹買っておけば夕マヅメの間は持つ、と聞いたことがありますし、大きくて太い尻尾がゆらゆらと揺れて、これが良いアピールになるようです。
ご興味のある方は、是非一度お試しください。
ポイント、釣り場の選定
釣り場の選び方ですが、基本的には潮通しの良い場所に面した漁港や、常夜灯のある場所。または、サビキ釣りでイワシが良く釣れているポイント等です。
生態やポイントの選び方については、こちらの記事に詳しく書いていますので、是非ご覧ください。↓
釣行前に、事前にタチウオが釣れている場所をサーチし、その場所に向かうのが最も安全な方法ですが、過去の実績場で回遊待ちをしてみるのも面白いかもしれません。
実際の釣り方
釣り場に着いたら、まずは潮の流れをチェックしましょう。
ワインドは、食い気のあるタチウオを遠くからでも呼び寄せるアピール力がありますが、引き釣りの場合はタチウオがいる場所(通過する場所)をピンポイントで狙った方が、釣果が伸びます。
小魚がウロウロしている場所であれば、その下の層にタチウオがいる可能性がありますし、潮目や潮のヨレ等は、タチウオが溜まりやすいポイントです。
誘い方(アクション)
狙いを定めてキャストしたら、まずはどれくらいまで仕掛けを沈めるかを決めます。
着水後5秒程度~15秒程度数え、ゆっくり引っ張ってくるのですが、まずは棒引き(ただ引くだけ)で様子をみましょう。
巻き取る速度はテンヤの重さにもよりますが、1~3秒にリール1回転程度。速巻きに反応する日もあれば、ゆっくり巻きに反応が良い日もあります。
また、着水後すぐに糸フケを取り、仕掛けを斜めにフォール(落下)させるカーブフォールも有効な手段です。
一投毎に探る深さを変えつつ、5~7投程度棒引きで探ってみてアタリが無ければ、軽くアクションを加えます。
・ストップ&ゴー
最も手軽なアクションがこのストップ&ゴー。
リールを2~4回転巻く毎に一度、ストップ。 1~5秒程度巻くのを止めることにより、仕掛けはカーブフォールしていきます。
再度巻き始めたときにアタリが出るか、フォール中にアタリが出ることが多いです。
・リフト&フォール
ストップ&ゴーよりもアクティブ気味なアクションです。
竿をス~ッと30~50cm程度もち上げた後、降ろしながら糸フケを取る為にリールを巻く、という事を繰り返し行います。
持ち上げる速度に緩急を付けたり、持ち上げた先でストップさせてみたり。
またはリールを巻きながら竿を持ち上げ、竿をゆっくり降ろすときには糸を巻かない等、様々なやり方があります。
食い渋り時には最も効果的なアクションだと言われています。
アタリの出方とフッキング
アタリの出方、これがこの釣り方の一番の醍醐味です。仕掛けを巻いている最中や、フォールさせている最中に、
・・・ガツッ!・・・ガツガツッ!・・・ッガツッ!
と、明確なアタリが手もとに伝わってきます。
その日のパターンにより、取るべき行動は以下の3つ。
- もう喰っているという判断で即アワセ。
- まだ喰っていないという判断で、ゆっくり巻き続ける
- まだ喰っていないという判断で、その場でステイ。本喰いを待つ。
もし先ほどのようなアタリが出た後、既に竿に重量感を感じられるのであれば、①を選択。おもいっきりアワセましょう!
もしまだ重量感を感じない場合は、大抵②を選択しておけば間違いありません。ほぼ確実に追いかけてきて食らいついてくるので、より大きなアタリで竿を引き込むはずです。
基本的には「竿に重量感を感じる段階まで待つ」のがこの釣り方の重要ポイント。速アワセより遅アワセの方がフッキング率は高いです。
もしケミホタルが見えてきて、足元近くまで本食いしなかった場合は、試しに③を選択し、その場でステイしつつ糸を送り込んでみましょう。
エサを食べながら足元まで寄ってくる魚のため、この段階で一気に竿を引き込むことも珍しくなく、足元でフッキングすることも多いです。
ちなみに、もし足元でフッキングしなかった場合に、そのすぐそばにキャストし直すと、着水と同時に食らいついてくることがあります。
最後まで諦めずに誘い続ける事と、足元までタチウオが寄ってきている場合は、これらを釣りこぼさないというのが大事です!!
取り込みとその後
フッキングしたタチウオの引きを堪能したら、後は一気に引き抜いて陸にあげましょう。
歯が大変鋭く危険なので、フィッシュグリップ等を使って首元を捕まえ、フックを外します。
後は歯に気を付けながらタオルでタチウオを掴み、首をサバ折り(後ろ向きにへし折る)に〆てクーラーへ。これで完了です。
タチウオ釣りではフィッシュグリップが非常に役に立つので、必ず持っていきましょう。第一精工者のワニグリップが使いやすくてオススメです。
持ち帰り方ですが、タチウオの身に直接氷が当たってしまわないよう、ビニール袋に纏めて入れておくのがオススメです。
タチウオの表面のグアニン色素は、真水に触れて傷むと少々臭いが気になりますし、元々タチウオは傷みが早い魚です。
さらに氷焼けすると、せっかくの美しい魚体が台無し。美味しくいただくためにも、〆た後のタチウオの管理にも気を付けたいところです。
纏め
いかがでしたでしょうか。
今回は引き釣りでのタチウオ攻略について、私の見解を纏めてみました。
非常に手軽に釣れる魚ですし、家に帰ってからも腸を取り出してぶつ切りにするだけで美味しくいただけるので、おすそ分けをしても喜ばれるはずです!
ウキ釣りで狙う方法や、ワインドで狙う方法も記事にしましたが、Angler Ogi的タチウオを狙う際の結論は・・・!
- 夕マヅメ・・・まずはワインドで狙う。オレンジやケイムラカラーを中心に。
- 日没後・・・引き釣りにチェンジ。日没直後は引き釣りのゴールデンタイム。
- 暗い間&潮止まり・・・ウキ釣りの仕掛けを流しつつ、引き釣りで広範囲を狙う。
- 高活性時・・・再度ワインドに。カラーはグローがメイン。
このように、いつも超欲張りな釣りスタイルになっております。(笑)
時間帯によって、タチウオの数を伸ばせる釣り方は変わりますし、様々な釣り方をやった方が、タチウオの引きを存分に楽しむことが出来ます。
皆さまにあったスタイルを見つけて、今シーズンもタチウオを沢山釣りましょう!!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2020年9月14日、垂水でタチウオが!!↓
↓兵庫県内のオススメタチウオポイントを多数紹介↓
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