こんにちは、Angler Ogiです。
今回の記事では、初心者の方でもお手軽に狙える、チョイ投げでキスを釣る方法に迫っていきたいと思います!
↓【今回はこんな内容です】↓
- 食べて美味しいキス!チョイ投げで釣る為の方法を徹底解説!
- 仕掛け、ロッド等のタックル一式をご紹介!
- 私Ogiがよく行く、姫路周辺のキス釣りポイントもご紹介!
そもそもキスってどんな魚?生態は?
キスは夏の季語にも用いられる、夏(6月~9月頃)が旬の白身魚。
日本で釣りの対象となるのは主にシロギスで、パールピンクの魚体がとても美しく、可愛らしい顔をした魚です。
最大体長は30㎝越えで日本記録は37.2㎝と巨大ですが、瀬戸内で30cm(尺)越えはまれ。
基本的には20cm程度がメインとなります。
これはキスの成長がややゆっくりである事に起因するのですが、1年目で7~8㎝、繁殖可能なサイズである15㎝を超えるには2年ほどかかり、ここから成長スピードは急激に緩やかに。
20㎝を超えるのは4年目頃からで、30cmを超えるにはなんと10年かかるとされています。
2年目までの小さなキスはピンギスと呼ばれる他、 25㎝を超える良型のキスはヒジタタキとも呼ばれており、多くの釣り人の目標となっています。
食性は雑食性で、プランクトン類・甲殻類・ゴカイ等の多毛類のほか、アミ類、小魚、果ては二枚貝を食べる事も!
アサリの剥き身をエサにしたカワハギ釣りや、サビキ釣りの外道として釣れる事もあります!
基本的に砂泥底の浅い海底を好み、漁港・砂浜・河口・沖の砂地など様々な場所で狙うことが出来ますが、大型ほどシモリ(根や海藻帯等)を好む傾向にあります。
そのため、砂浜が隣接した漁港の堤防や、やや水深のある漁港のミオ筋などがあれば、積極的に狙ってみましょう!(後述します)
チョイ投げでキスが釣れる時期は?
キスがチョイ投げのターゲットになるのは、水温の上昇と共に浅場に移動してくる産卵前。
旬=産卵期であるシロギスの場合、兵庫の瀬戸内側では5月半ば頃から安定して防波堤で釣れるようになります。
瀬戸内のキスの生活サイクルは、
- 5月頃に浅場に移動→ チョイ投げ(やや遠投)で釣れる
- 6~9月頃が産卵期→よく釣れるが、ピンギスが増える
- 9月~12月→落ちギスと呼ばれるシーズンで、大型が多い
- 1月~4月→沖の深場に移動するため、兵庫県ではオフシーズン
このような形だと推測されるため、私も毎年5月のGWが終わった辺りからキスを狙います。
チョイ投げで狙える範囲が足元~70m程度までなので、5月半ば~11月頃がキスのチョイ投げに最適なシーズンと言えます!
今年のような暖冬の場合、少し早まって4月頃から釣れ出すかもしれません!
狙うべきポイントはどんなところ?
砂泥底を好むキスの生態から、底が砂地である事が前提条件となります。
そのため、
- 広大なサーフ(シモリが点在していれば最高)
- 大河川の河口(シーズン初期、雨後は避ける)
- 砂浜が隣接した漁港の堤防
- 漁港の砂揚場(水深があり砂底)
- 船の往来がある水道部
この辺りが格好のポイントとなります。
シーズン初期(5月)のキスはやや水深のある場所にいることが多いため、大型船が出入りするような漁港や、堤防先端のミオ筋等を併せて狙いましょう。
くれぐれも、行き来する船の邪魔にならないように気を付けてくださいね!!
また、奥まった漁港でも、水深がある程度あれば普通に釣れますが、潮通しが良い砂地の漁港の方が良いサイズのキスが集まっている傾向にあります。
この辺りは釣行前に情報を調べておき、例年キスがよく釣れているポイントに行けば間違いありません。
シーズン初期は水深に注目!
先述したように、水温がまだ低い5月頃は、水深のあるポイントにキスが溜まっています。
そのため、6~7月頃によく釣れる遠浅の砂浜などは避けた方が無難。
キスが殆ど釣れないばかりか、フグの猛攻にあい、仕掛けがいくつあっても足りません・・・。
逆に水温が上がり始める6月頃からは、砂浜からのチョイ投げでもよく釣れます。
チョイ投げは、通常の投げ釣りと比べると投げられる距離がかなり短くなるため、時期によって狙う場所を変えるのも、釣果アップの秘訣となります!
満ち潮を狙う&足で稼ぐ
キスは干潮からの満ち潮が圧倒的に釣れる魚。
そのため、可能であれば干潮前後から釣りを始め、満潮で潮が緩むまでの間に狙うと効率よく釣ることが出来ます。
夜明け前後に干潮が来る、よく晴れた日の午前中に釣りができれば、釣果はほぼ確実!!
2020年の飾磨基準潮汐では、(晴れであれば)5月20日頃から一週間程度がこの条件に当てはまります。
また、キスは溜まる箇所があるので、出来るだけ荷物を軽量にし、あちこち釣り歩いてみるのもオススメ。
投げ釣りでは「キスは足で釣れ」という格言があるくらいですから、出来る限り広範囲を攻め、よく釣れる場所を探してみましょう!
チョイ投げキスのタックル&仕掛けをご紹介!
こちらの項目では、キスのチョイ投げで利用できるタックルをご紹介!
狙う距離によって、使用するタックルを使い分けましょう。
チョイ投げでキスが狙えるロッド
キスをチョイ投げで狙う時に求められるロッドスペックは、以下の通り。
- ある程度の重さのオモリに耐えられる(オモリ負荷3号~6号程度)
- キャストするためにそこそこの長さがある
- 持ち重りしない軽量さ
- 小さなアタリも捉えられるよう、ロッドの感度が良いもの
柔らかすぎるロッドだとオモリを遠くに飛ばすことが難しいため、上記の条件を満たす私の一番のオススメはズバリ、エギングロッド 。
通常のエギングロッドは4号(25g)程度のエギのキャストに耐えられるようになっており、かつエギを楽にシャクリ続けられるよう、軽量設計になっています。
キスのチョイ投げで使用するオモリは、3号(12g弱)~6号(23g弱)とエギングロッドにピッタリですし、ある程度の長さがあるためキャストもしやすいのです。
また、イカの小さなアタリを捉えられるように感度も良いため、これほど最適な竿はありません!
私がオススメするエギングロッドは、メジャークラフト社ソルパラシリーズのエギングロッド 。
お手頃価格で丈夫なため、最初の1本としては最適ではないでしょうか。
その他、キスが釣れている距離・目的に応じて、オモリの重さを変更しつつ、
- 浅場(足元から30m以内)で釣れるならアジング・メバリングロッド
- 中距離(50m程度)でやり取りを楽しむならライトなシーバスロッド
- 投げ竿並みの飛距離(80m以上)が欲しければショアジギングロッド
この辺りのロッドも選択肢に入ってきますし、ある程度長さのあるボート竿なんかでも楽しめます。
とりあえずチョイ投げを楽しみたい!という方は、エギングロッドを選んでおけば大丈夫です!!
リール
チョイ投げのキス釣りでは、対象となるキスがそれほど大型では無いため、1000番~2000番クラスのリールやエギングリール が扱いやすいです。
ただ、潮通しの良い場所では針掛かりしたキスにヒラメやマゴチなんかがヒットすることもありますので、油断は禁物。
個人的にはエギングロッド +エギングリール (ある程度のドラグ設定を)の組み合わせが最も使いやすいと感じています。
とはいえ、よほど大きなリールでない限り大抵のリールを使用できるので、リールはそれほどこだわらなくても大丈夫です。
ライン
キスのチョイ投げで最も大事なのが、リールに巻く道糸。
シーズン初期のキスは特にアタリが小さいため、感度の良い細めのPEライン 一択になります。
また、キスのアタリが出た距離をラインのカラーマーキングで覚えておくことで、効率よくキスが溜まっている場所を攻めることが出来ますので、必ずマーキング付きのラインを選びましょう!
距離を稼ぐために出来るだけ細いものを使用したいところですが、高切れ等を考えるとPE0・8号辺りが最も使い勝手がよいかと思います。
オモリ&仕掛け
仕掛けは、各メーカーから市販されている専用のチョイ投げ仕掛け (全長1m程度)を使用するのがベスト。
大抵はテンビンにセットする形の物なので、テンビン+専用仕掛けという形になります。
初期のキスは警戒心が強いため、ビーズや蛍光パイプなどの飾り物が少ないタイプを選びましょう!
テンビンも、各メーカーから様々なタイプが登場していますが、釣りやすいのは仕掛けが固定式になるタイプ。
使用するロッドにもよりますが、一般的なエギングロッドなら5号程度が最も扱いやすいく、小型カイソーテンビン や、チョイ投げ専用ミニテンビン 等がオススメです。
飛距離を考えると小型のジェットテンビンも視野に入ってきますが、アタリが取り辛い5月は避けた方が無難です。
エサ
キス釣り=イシゴカイと言われるほど、イシゴカイが定番。
細くて活きが良く安価、さらに食い込みも良いので、とりあえずイシゴカイを持参すれば間違いありません。
キャストした時に千切れないよう針一杯に通し刺しにして、タラシは無しにして使用するのが一般的。
また、イシゴカイはとても滑りやすいので、石粉があると安心です。
その他のエサでは、大型が出やすい淡路島などでは細目のアオイソメやチロリを使用する方もおられます。
実際の釣り方
釣り座を確保したら、とりあえず状況判断のためにフルキャスト。
着水後、ラインをフリーにして仕掛けの着底を確認したら、ゆっくりと仕掛けを引っ張ってみてください(サビくと言います)。
引っ張り方は主に以下の2つです。
- 竿を真上や真横に向かってゆっくり動かし、その後竿を基の位置に戻す際にリールで糸フケを巻き取る
- 竿を45度くらいの角度で軽く立てて、ゆっくりとリールを巻く
どちらのやり方でも大丈夫ですが、大事なのは仕掛けを動かす速度。
1秒間に10㎝~30㎝程を目安にし、ヒットしたらその速さをキープするイメージです。
仕掛けが底から浮いてしまうとメゴチ(ガッチョ)やフグがヒットしやすくなるため、仕掛けがずっと底にある状態を意識しましょう!
一定の速度をキープしている方が釣りやすいですが、
- 仕掛けをしばらく止めてみる
- リールを巻くスピードを変える
- 軽く竿をシャクってから仕掛けを止める
このような変化を加えるのも、食い渋りに効果を発揮します。
特にアタリが無ければ、立ち位置から扇状に探っていくイメージでキャストを繰り返し、キスがいる場所を探してみましょう。
もし扇状にキャストしてアタリが無い場合は、釣り座を2mほど移動してキャストするだけでも結果が変わってくるので、キスが溜まる場所を探すのがこの釣りのキモ。
1匹ヒットしたら立て続けにその周辺でヒットするため、アタリがあったおおよその距離(PEラインのマーキングで確認)を把握して、効率よく狙ってみてください。
キスのアタリの出方&取り込み
キスのアタリはサイズと活性によりますが、基本的には手元までブルブルブルッ!!という感触が伝わってくる事がほとんど。
特にアワセたりはせず、そのままのペースで仕掛けを撒いていれば、大抵は向こうアワセで勝手にフッキングします。
活性が低い場合は、
- アタリが出た瞬間、一気にテンションを緩めて糸を送り込む
- 1~3秒ほど間を取りつつ、ゆっくり糸を張る
- ややスロー気味に聞きアワセ→重みがあれば手首で軽くアワセを入れる
このように対処すると、大幅にフッキング率が向上しますので、是非試してみてくださいね!
無事にフッキングしたら、後はリールを一定のスピードで巻いて仕掛けを回収するだけ。
25㎝を超える大型でない限り、基本的には一気にゴボー抜きしてしまいましょう。
追い食いを狙う場合は、そのまま巻き続けていればOKなのですが、チョイ投げで狙う初期のキスは針掛かりが浅くてバレてしまう事も多いので、1匹ずつ確実に釣っていく方がオススメです。
キスが針を呑み込んだ時の対処と〆方
釣れたキスが針を呑み込んでしまった場合は、両側のエラに指を突っ込み、そのまま仕掛けを引っ張ってみてください。
これだけで、驚くほど簡単にスポッ!と針が抜けます。
この方法でほぼ確実に針は抜けますが、もし引っかかって抜けなかった場合は、ハリスを切って持ち帰り、きちんと食べてあげてくださいね。
〆方は非常に簡単で、キスの頭をポキッとサバ折りにするだけ。
血の量がそれほど多くない魚なので、これだけで美味しくいただけます。
特大サイズ(25㎝越え)が釣れた時は、通常の魚と同じように、後頭部辺りにナイフを入れて中骨を断ち切り、海水に付けて血抜きしましょう。
その後、ビニール袋等に纏めて入れて、氷が直接当たらないように新聞紙などでくるんでクーラーに入れて持ち帰れば完璧です。
刺身・カルパッチョ・天ぷら・から揚げ・南蛮漬け・塩焼き・干物(塩干し・味醂干し)・ソテーなど、料理法は無限大!
とても美味しいため、ご近所さんに配っても、喜ばれるのではないでしょうか。
兵庫県南西部・淡路北部のキス釣りポイント
この項目では、私がよく行くキス釣りポイントを中心にご紹介!!
妻鹿漁港出口周辺~灘浜(大阪ガス護岸堤)
妻鹿漁港の出口周辺は船の往来が多く、灘浜大橋の下を含めて多くが砂地になっています。
水深もそこそこあり、姫路市内では比較的早い時期からキスが釣れるポイントとなっているため、私も毎年5月になるとキス釣りに訪れています。
灘浜でのキス釣りについてはこちら!↓
的形周辺
的形遊漁センターは、6月を過ぎた頃からキスがよく釣れるポイント。
先端付近はかなり水深がある上に砂地なので、ハマれば束釣りが期待できますし、沖に向かって右側の真ん中付近でもよく釣れます。
ただ、夏場以降は漁船だけでなく水上バイクが走り回るため、くれぐれもトラブルがないように気を付けてくださいね。
その他、お隣にある福泊漁港、的形海水浴場周辺でもキスが釣れますが、いずれも水深が浅いため、狙うなら6月以降がオススメです。
網干木材港
網干にある木材港周辺も、比較的早い時期からキスが釣れている実績ポイント。
釣り場の多くがテトラ帯となっているため、足元に注意しながら釣り歩くと数が出ます。
駐車スペースの確保が問題となるので、くれぐれも近隣の方とトラブルにならないように気を付けましょう。
大塩十三段波止
こちらもキスが数釣れる事で、地元では有名なポイント。
河口に位置するため、時折セイゴや小チヌが混ざって釣れる事も。
ただ、全体的に水深が浅めなので、大型のキスが釣れたという話は殆ど聞きません。
河口付近=雨後は水温が下がるのも、注意すべきポイント。
特にシーズン初期の雨後は全く釣れないという話もよく聞きますので、天気にも気を付けておきましょう。
北淡・浦県民サンビーチ
淡路島の北東部に位置する、大型の砂浜地帯。
ところどころ石積みの場所があり、その場所からキャストするとキスがよく釣れます。
水深が浅いこともあり、キスが本格的に釣れ始めるのは5月下旬からですが、釣り場が広い上に魚影がかなり濃いので退屈することはありません。
やや北側に位置する浦港もよくキスが釣れるポイントなので、セットで訪れてみても良いかもしれません。
津名港岸壁
車が横付け出来る、淡路島でも有数の人気ポイント。
突き出た堤防の先端回りは水深のある一級ポイントですし、広大な岸壁のどこから投げてもキスが釣れます。
ただ、人気ポイントであるが故に休日は多くの釣り人が訪れるので、トラブルに気を付けて楽しみましょう!
その他、駐車スペースから離れた反対側や、対岸にある佐野新島は、大型の実績ポイントとしてよく釣りサイトなどで紹介されています。
洲本港全域
洲本港も、淡路島でも指折りの人気ポイント。
キス釣りであれば、赤灯台側にある堤防の角、通称「砂揚げ場」が一級ポイントとされています。
ここは毎年5月半ばから良型を含むキスが釣れるポイントで、場所確保さえ成功すれば、毎年キスがよく釣れています。
ただ、漁港関係者が作業されるときは邪魔にならないよう、速やかに移動しましょう!
チョイ投げで狙うキス釣り、まとめ
いかがでしたでしょうか。
釣り物がまだ比較的少ない5月頃、釣って楽しい・食べておいしいキスはとても魅力的な魚。
ポイントを見つけて、ちょっとしたコツさえ掴めば初心者の方でも釣れるので、サビキ釣りの次のステップにも最適です。
今シーズンは是非、キスを狙ってみてくださいね!!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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