こんにちは、Angler Ogiです。
今回の記事は6月4日の捜索の後編。
前編である午前中~昼間はヒメサナエ・オジロサナエの羽化とアオサナエを観察し、今回は昼過ぎに行ったアオハダトンボ捜索の模様を書いていきます。
結果から言いますと、捜索は大成功!
初めて訪れた場所がアオハダトンボの多産地で、産卵まで観察することが出来ました!
最初に入川した場所でいきなり雌発見!
12時前にアオサナエのポイントを離れ、少し北上。
私が8年ほど前に親友と訪れたアオハダトンボのポイントは、7年ほど前の河川改修でダメになっており、今回は新規ポイントを探す必要があります
今回目星をつけたのは、15年以上前にアオハダトンボの記録があった河川。
かなり上流部まで行く必要があるかと思っていたのですが、まずはグーグルマップで見て「ここは」と思った場所に入ってみる事に。
思っていた以上に草丈が高く、分け入るようにして入ってみた場所は・・・
川の本流から外れた、ワンド状になった場所でした。
ただ、底の方に産卵床となるコカナダモが沢山生えていたので、期待しつつ周囲を見回すと・・・ヒラヒラと飛ぶ、黒っぽいトンボを発見!!
翅の縁紋が白いのが確認できたので、確信を持ちつつ慎重に近づいて・・・
いました、アオハダトンボの雌です!!
アオハダトンボの棲息条件を満たしていた上に、15年以上前とはいえ記録があったために「いるかも」とは思っていました。
ただ、兵庫県Aランクである超貴重種が、一か所目でいきなり見つかったことに驚きを隠せません。
ボディの色も大変綺麗ですが、
黒っぽく見える翅を開いた瞬間にストロボ撮影してみると、透き通っているのがわかります。
雄も綺麗ですが、雌も本当に美しいトンボですね。
ただ、この場所にいたのはこの1頭だけ。
草丈も高くて動きづらいため、少し上流部に車を走らせてみる事にしました。
第二ポイントはアオハダトンボの多産地だった
車を数分走らせたところで、随分雰囲気の良い場所を発見したために下車。
道路から川を覗き込んでみると、
典型的なアオハダトンボの環境ではありませんか!
これ幸いと、川に降りてみると・・・
あちこちに雌が静止しているではありませんか!!
川を挟んだ対岸には、
待望の雄も発見!!
随分久しぶりのアオハダトンボ撮影にワクワクしつつ、早速撮影開始です。
光の角度やストロボの有無によって、体・翅の輝き方が大きく変わるため、撮影していて全く飽きる事がありません!
この場所には本当に多くのアオハダトンボがいて、被写体に困ることもありません。
文字通りの多産地で、アオハダトンボに囲まれながら撮影を楽しみます。
初観察、アオハダトンボの産卵
あちこちで雄が求愛行動を行っている他、雌はずっと水辺をウロウロしているように見えます。
この調子なら産卵や交尾も観察できないかな~と見回してみると・・・
この静止している雌の真横の場所で、
産卵中の雌を運よく発見!!
水面を波立たせないようにそっと角度を変えて、撮影していきます。
この雌はストロボを焚いても特に問題なかったようで、黙々と産卵を続けていました。
代名詞でもある「潜水産卵」も見られるかと期待したのですが、
この個体が潜ったのはここまで。
全身潜水することはなく15分ほどで産卵を終えて飛び去って行きました。
ある程度撮影を堪能できたので、雄を1頭捕獲。
腹部先端の裏側が白くなっており、個々の部分を雌に見せてアピールする姿が多く見られました。
アオハダトンボの観察に満足したタイミングで、目の前をパトロール飛翔するコヤマトンボを発見!
大好きなトンボなので、失礼して網を一閃。
10年以上前、私がトンボ観察にハマるきっかけとなった、超が付くお気に入りトンボです。
体型、体色のカラーリング、複眼の色味など、どれをとっても最高にカッコイイトンボですね。
また、コヤマトンボだけでなく、
至る所にテリを張るヤマサナエがいました。
アオハダトンボの交尾も撮影・・・できたのか?
少し下流側へ歩いてみると、
こんな感じの環境がしばらく続いています。
とにかくアオハダトンボの数が多く、目に見える範囲で常に10頭近くが視界に入ってきます。
そこで、この個体に出来る限り近づいてローアングルでの撮影を試みようとしたのですが、シャッターを切る瞬間に別の雄が縄張りに侵入してきて・・・
離陸する瞬間のブレブレな写真になってしまいました。(苦笑)
こんな感じで1時間近く撮影を楽しみ、そろそろ帰宅しようと来た道を引き返したところ、交尾状態になっているペアを発見!!
慌ててカメラを取り出して撮影してみたところ、
交尾・・・しているようで、
出来ていません。(゜∀゜;)
雌は一生懸命腹部を差し出しているのですが、雄は何度も失敗。
ついには諦めてしまったのか、
雌が離れた状態になってしまいました。(苦笑)
それでもまだ頑張るか・・・と思っていたら、この後雌が暴れたために連結状態は解除。
雄だけその場に取り残され、雌は去っていったのですが・・・雄の背中からは悲哀の念が漂っていました。
なんとも言えない幕切れで、この日の撮影は終了です。
この日のアオハダトンボ観察の纏め
前編はサナエ二種の羽化とアオサナエを撮影出来、今回記事にした後編では、無事にアオハダトンボの産地を発見し、撮影を楽しむことが出来ました。
合計で3時間にも満たない短時間の観察でしたが、目的の種を全て確認できた上、超が付く貴重種であるトンボの産地がまた確認できたのは、大きな収穫です。↓
- アオサナエ・・・兵庫Cランク(準絶滅危惧)
- アオハダトンボ・・・兵庫Aランク(絶滅危惧Ⅰ類)
- ヒメサナエ・・・兵庫Bランク(絶滅危惧Ⅱ類)
次のトンボ観察ですが、この記事を書いている段階で、既にハッチョウトンボの観察に行っています。
ですので次の記事は、ハッチョウトンボの観察模様を書いていきます!
乞うご期待!
6月4日前編のアオサナエ捜索はこちら↓
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