こんにちは、ギター講師のAngler Ogiです。
2020年の10月に、長年使用していた愛用のオーダーメイドエレキギター(壱号機)のリフレットを決断。
年末に手もとに帰ってきたので、今回はリフレットに至るまでの流れ・その後まで、詳しくレポートしていきます!
今回はこんな内容です↓
- エレキギターのリフレットについて詳しく解説!
- どのタイミングでリフレット?預ける期間についても解説!
- 気になる費用は幾らくらい?金額も明かします。
リフレットをするタイミングの見極め
こちらが今回リフレットに出した、私のオーダーエイドエレキギター。
20歳の時にオーダーした後、メインギターとして長年使用してきた愛機です。
当時は練習時間が非常に長かったこともあり(日平均6~7時間程度)、4年間の間に擦り合わせを3回行った後、5年目を迎える頃に一度目のリフレットを行っています。
その後の約4年間で擦り合わせを2回行い、3~4年前にはまたリフレットのタイミングが来ていましたが、それでもだましだまし使い続けた結果・・・
次第にハイフレットのチョーキングやビブラートでキシキシ音が目立つようになってきた上、フレットを見てみると、フレットの角(バリ)が立つ状態になっていました。
ミドルポジションの凹みは遠目に見るとそれほど目立たないものの、
7~8フレットの角度を変えてチェックしてみると、フレットの表面がほぼ真っ平の状態になっています。
これにより、ミドルポジションでのメロ弾き(特にスライド時)は勿論、カッティングのコードチェンジの際も指に引っかかるようになっていました。
11・12フレットはよくチョーキングするため、綺麗に平たくなっているのが判ります。
斜めに傾けてみると、
↑のような、平た~~い状態に。
ここまでくると、きちんと押弦するのにも結構な力が必要になる為(押し込むイメージになる)、弾くのがストレスに感じる瞬間も・・・。
ちなみに、プレイヤー側(ネックの上)から見てみると、
結構なレベルでフレットはペタペタ。
正にこれ以上は削れない(擦り合わせが出来ない)状態です。
纏めると、
- 演奏時にフレットのバリ(引っかかり)が気になる状態(ストレスに感じる)
- チョーキング時のピッチ(音程)が安定せず、キシキシ音が目立つようになる
- フレットそのものが低くなり、押弦に力が必要
- 見てわかるほどにフレットが平たくなる
これらの症状が出ていれば、一度ギターショップにてフレットの状態を確認してもらい、その上で、
- 削れそうであればフレット擦りあわせ
- 削れる高さが無ければリフレット
これらを判断。
私の壱号機の場合は、以前TUNE Guitar Maniacさんで「次はリフレット」と答えを頂いていたので、リフレットを決断しました。
リフレットの期間と費用は?
2020年の10月半ばに、アコギのメンテナンス&エレキのリフレットの為にTUNE Guitar Maniacさんを訪問。
アコギの方はプレックによるフレット擦り合わせだけだったので、わずか数日でメンテナンスして頂いたのですが、今回紹介しているエレキの方はリフレットで入院。
錆びてしまったジャックパーツの交換・リフレット&ネックメンテナンスをあわせて、料金は39930円でした。(実はとてもリーズナブル!)
TUNEさんの場合、リフレットのみであれば32000円程です!
そして期間ですが、どのショップでも最短で1カ月半~2カ月程度かかるのが一般的なリフレット。
TUNE Guitar Maniacさんは多くの顧客を抱えておられるにも関わらず、私のエレキもきっちり2カ月で仕上げてくださいました!!
料金は後払い方式なので、ギターを受け取る際に料金をお支払いするという流れになります。
戻ってきたエレキをチェック!!
こうして12月下旬に手もとに帰ってきた壱号機を、早速チェックしてみます。
まずは元の状態をもう一度。↓
この状態だったネックが、
こうなりました。
前の状態がいかにヒドイ状態だったか、よく判ります・・・!
ローポジションも勿論凹みなどは無く、ツヤッツヤ。
弦高調整等はほぼしていないとの事ですが、「弦高が半分程度になったのではないか」と錯覚するほどの弾き心地に!
真上から見ても、フレットの高さがしっかりと感じられる状態になりました。
というか、これが本来のフレットの高さ・・・。
引き心地は勿論素晴らしく、オーダーしたばかりの頃の懐かしい感触が戻ってきました。
2回目のリフレットという事で、一番最初に使用していたフレット幅から1~2ランク太くなりましたが(それでも細目)、ほぼ気にならない程度です。
そして、元々このエレキに使用していた(取り外した)フレットも確認。
ギターのネックの特性上、どうしても手汗や湿気がフレットの隙間から侵入するそうで、思っているよりもかなり錆びていました。
同じくらいの幅に見えるフレットですが、実はこれだけ長さが違います。
フレット単体で見ても、かなり削れていたようで・・・
高さは予想通りペタペタ。
TUNE Guitar Maniacさんでは、ネック調整の際にプレックを使用して正確なフレットの数字を出してくださるのですが、私のエレキのフレットの高さは平均で0.7mmほどだったとの事。
新品のフレットの高さが1.27mmとの事なので、実に半分近く削れていた計算になります。
そりゃ弾きにくいですよね・・・。
このフレットは特に2・3弦にあたる部分のエグレ方が縦方向に顕著に出ているので、おそらく12フレット前後だと思われます。
取り外すまでは真っ平に見えていても、実際にはここまでボコボコになっているんですね。
一方こちらはローポジション(2~4)にあったと思われるフレット。
2・3弦の辺りが小さく深く抉れ、5弦の所も少し凹んでいます。
このように取り外したフレットを観察してみるのも、どのフレット・弦をどれくらい使用していたかが判るので、面白いですね。
エレキギターリフレットについての纏め
こうして2カ月ほどの期間と4万円程度の金額(リフレットは32000円程)で、オーダーメイドエレキギターは無事に生まれ変わりました。
一見すると「4万円は高い!ギター1本買えるやん!」と思われがちですが、そもそもオーダーメイドギターの場合は世界に1本しかありません。
そして弾き心地や音色に関しても唯一無二のものなので、この金額で元の弾き心地に戻ると考えれば、決して高い金額ではありません。(結構な金額でオーダーしていますしね!)
しかし、仮に8万円程度で購入したエレキギターであれば、リフレットには実に半値近い額が必要となるので、(よほど大事な逸品でない限り)買い替えを検討した方が良いかもしれません。
個人の価値観によるかもしれませんが、私はリフレットするギターは15万~のギター辺りが妥当、と考えます。
一生ものの付き合いになるギターであれば、弾き心地が悪くなってストレスになってしまう前に、是非一度リフレットを検討してみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
機械でネック調整や擦り合わせ!?プレックとは!??↓
今回リフレットしたギターはこちらで紹介してます↓
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