こんにちは、ギター講師のAngler Ogiです。
ギターを始めたばかりの生徒の皆さまから、ギター購入の相談を頂く際、
どのメーカーのエレキギターがいいでしょうか。オススメはありますか?
このような内容をよく訊かれます。
そこで今回の記事は、エレキギターを発売している各メーカーを並べて、プロ講師目線で比較してみました!
↓ 【今回の記事はこんな方にオススメ!】 ↓
- エレキギター各メーカーの特徴をざっと知りたい!
- どんなメーカーがあるのか知っておきたい!
- 自分のスタイルにマッチしたメーカーはどこか知りたい!
- 各メーカーをどんなアーティストが使用しているか知りたい!
私が学生の頃は、
ギター=ギブソンかフェンダーか、それ以外!
という感じで、選べる選択肢も少なかったのですが、今は時代が進み、様々なメーカーの物を簡単に手に取る事が出来る時代です。
今回の記事を読んで、多くのエレキギター初心者の方にギターメーカーの事/各社の特徴を知って頂き、様々なメーカーに興味を持っていただければと思います。
それでは早速見ていきましょう!!
メーカー(ブランド)について
エレキギターのメーカーは、実に沢山あります。誰もが知っているメーカーから、聞いたことのないメーカーまであるかもしれません。
そして、昔は有名だったメーカーの物を最近見なくなった、なんてこともありえます。その理由は、
- 年代によって、人気となるメーカーが違う
- 昔有名だったメーカーの経営が傾き、吸収合併(または子会社化された)
- 各楽器屋他、ギターメーカーではなかった会社の新規参入
このような事情によるものです。
今も昔も変わらず人気を保ち続けているメーカーというとFender社とGibson社がありますが、今現在はメーカーに拘らなくても良いギターが買える時代。
とはいえ、やはりメーカーのブランド物を持っていたい!という方も多いかと思いますので、個人的見解を含め、ご紹介してみようと思います。
・Fender(Squier )
Fender(フェンダー)社は、エレキギターの代表格であるストラトキャスター・テレキャスターの生みの親であるメーカーで、1946年に誕生しています。
それ以外にも、ジャズマスター、ジャガーといったタイプのギター、そして多くのベーシストが愛用するジャズベース(略称ジャズベ)も、実はFender社が開発したものです。
私が学生の頃はエレキギター=Fenderと言われ、当時はFender JapanとFender USAがよく店頭に並んでおり、 学生たちの憧れの的でした。
現在は比較的安価で入手することが出来るモデルも増え、どこのギターショップにも置いてあるポピュラーなメーカーなので、すぐに試奏できるかと思います。
また、Squier社を過去に子会社化しており、フェンダー社の廉価ブランドして販売しています。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミ・ヘンドリクス、ジョン・フルシアンテ(Red Hot Chili Peppers)、ジョン・メイヤー、春畑道哉(TUBE)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、浮雲(東京事変)、Char、進藤晴一(ポルノグラフィティ)他
・Gibson(Epiphon)
Gibson(ギブソン)社は、1902年に設立、世界的に有名なギターであるレスポール(1952年発表)を世に送り出した老舗メーカーです。
レスポール以外にも、SG、フライングV、ES-335(セミアコ)等、様々なタイプを開発した会社でもあり、Fender社と並んでエレキ=Gibsonという方も多く、多くのファンがいるメーカーです。
展開している値段は少々高額なものが多いですが、子会社化されているEpiphonブランド(カジノが有名)であれば、比較的入手しやすいものも多いかと思います。
エドワード・ヴァン・ヘイレン、エルヴィス・プレスリー、B.B.キング、ジョン・レノン、ジミー・ペイジ、松本孝弘(B’z)、奥田民生(ユニコーン)、桜井和寿(Mr.Children)、福山雅治、星野源 他
・PRS
PRS(ポール・リード・スミス)社は1985年に設立された、比較的若い会社ですが、フェンダー・ギブソンに次ぐ3番手として、現在も非常に人気のあるメーカです。
レスポールとストラト長所を組み合わせたようなギター設計がメインですが、
- ギターの指板上の模様(インレイ)が鳥の模様になっている(バードインレイ)
- アーチトップボディ(ボディがトップにむかって緩やかにアーチを描いている)がメイン
このような見た目の美しさに重きをおいたタイプが多いのも、大きな特徴と言えるかと思います。
安価なものは比較的少なめですが、10万以下で買えるモデルもありますので、一度お店で探してみてくださいね。
カルロス・サンタナ、トム・ジョンストン(ドゥービーブラザーズ)、オリアンティ、ジョン・メイヤー、アル・ディ・メオラ、安藤正容(T-SQUARE)、尾崎豊 、薫(DIR EN GREY)、SUGIZO(LUNA SEA、X JAPAN)、Toru(ONE OK ROCK)他
・ESP(EDWARDS、Killer Guitars他)
ESP(イーエスピー)社は1975年に日本で創業したメーカーで、数多くの国内アーティストのシグネイチャーモデルを販売している会社です。
子会社化されたメーカーも非常に多く、「(調べてみて)ESP傘下だったのか!」と驚くことも多いかと思います。
↓【ESP傘下の主なギターメーカー】 ↓
- Navigator (ナビゲーター)
- LTD
- E-Ⅱ
- EDWARDS (エドワーズ)
- GrassRoots グラスルーツ
- Killer Guitars (キラーギターズ) 等
ESPやKillerといった所は高額なモデルが殆どですが、EDWARDSやGrassRootsであれば比較的手が届きやすい額の物も多くあります。
ESP使用アーティストがお好きな方は、子会社のメーカーで探してみると面白いかもしれません。
高崎晃(ラウドネス)、高見沢俊彦(THE ALFEE)、Syu(Galneryus)、飯塚昌明(GRANRODEO)、伊藤一郎(ELT)、城島茂(TOKIO)、大村孝佳、横山健(Hi-STANDARD)、tetsuya(L’Arc〜en〜Ciel)他
・Ibanez
Ibanez(アイバニーズ)社は、親会社である星野楽器により1957年に設立された、日本の楽器メーカーです。
日本のメーカーでありながら、海外の有名ミュージシャンとのエンドース契約を多く結び、多くのハードロック・ヘヴィメタル系、ジャズ系ミュージシャンに愛されています。
RGタイプと呼ばれるネックが極薄なギターがメインで、初心者向けにGio Ibanezというタイプも展開していますので、こちらも多くの楽器店で目にする機会があると思います。
スティーヴ・ヴァイ、ポール・ギルバート(レーサーX/MR.BIG)、スティーヴ・ルカサー(TOTO)、ジョー・サトリアーニ、マーティ・フリードマン、ジョージ・ベンソン、パット・メセニー、キコ・ルーレイロ(アングラ/メガデス) 他
・Fernandes(Burny)
Fernandes(フェルナンデス)社は、前身の斎藤楽器から、1972年に社名を変えてエレキギター開発・販売を本格的に行うようになった、日本のメーカーです。
当初はフェンダーのコピー系統(Fernandes)、ギブソンのコピー系統(Burny)を、本格的な設計で組み上げてメインとして販売していましたが、1980年代以降にはオリジナルモデルも多数発売となりました。
スピーカー内臓の小型ギターであるZO-3(ぞうさんギター)が有名ですが、国内アーティストモデルも多いことが知られています。
それだけでなく、音の伸び(サスティーン)を実現するサスティナーという商品は、多くの世界的ギタリストにも愛用されています。
hide(X JAPAN)、ken(L’Arc〜en〜Ciel)、TAKUYA (JUDY AND MARY)、you (Janne Da Arc)、布袋寅泰、矢沢永吉 他
・アメリカのHR/HM系メーカー3社
ハードロック・ヘヴィメタル(HR/HM)のアーティストに人気なのが、B.C.Rich(ビーシーリッチ)、Jackson Guitars(ジャクソンギターズ)、Schecter(シェクター)の3社です。
B.C.Rich
B.C.Richで有名なモデルと言えば、モッキンバード。 Fernandesは、B.C.Richのモッキンバードのコピーモデルと言われています。その他にもワーロック、アイアンバードといった変形ギターを多く発表しています。
どれも尖ったシェイプが特徴的ですが、伝統的ギターと同じような重量バランスで設計されている為、見た目より弾きやすいギターが多いのも特徴です。
変わったシェイプが欲しいHR/HM好きの方にお勧めです。
Jackson Guitars
こちらも尖ったボディタイプが多いメーカーです。昔ハードロッカーに人気のあったCharvel社を1978年に買い取っており、ハイエンドモデルはカスタムオーダー品だったのも大きな特徴です。
1980年前後、ランディ・ローズが使用した後にLAメタルムーブメントと共に全盛期を迎え、 今なお根強いファンがいる個性的なメーカーです。
ポジションマークにはシャーク・フィンと呼ばれるものが多く採用されていたり、その他にもコンコルド・ヘッド(尖ったシェイプで角度の付いたヘッド)等も開発、見た目も非常に尖ったモデルが多いです。
Schecter
日本ではそれほど見かける機会は多くありませんが、海外のアーティストには愛用者が多い、1970年代後半に登場したメーカーです。
昔はフェンダーやギブソンにパーツ供給をしていたメーカーで、経営に関しても、経営者が入れ替わったり、企業買収(ESPのオーナーである日本人の方)があったりと紆余曲折があったメーカーです。
が、ハンドメイドカスタムオーダーの物は品質が素晴らしかったり、廉価版のダイアモンドシリーズを発売している為に、手が届きやすいモデルも多くあります。
日本とも関わりが深い会社の為、シェクター・ジャパンという国内生産品も流通しており、こちらもハイエンドなモデルとして人気があります。
・その他のメーカー
今回挙げたメーカー以外にも、まだまだ有名なメーカーはあります。
ざっと気になる国外メーカーを挙げてみますと・・・。
≪国外メーカー≫
- Duesenberg・・・椎名林檎氏が使用したことで有名な、ドイツのメーカー。取り扱っていない楽器屋も多いので、大型楽器店かネットで探したい。
- Zemaitis・・・イギリス発祥のハンドメイドメーカー。布袋寅泰氏やGLAYのHISASHI氏が使用していることで有名。
- Gretsch ・・・最も美しいと言われるギターである「ホワイトファルコン」が有名なアメリカのメーカー。
- Rickenbacker・・・ビートルズが使用したことで有名なアメリカのメーカー。こちらも変わった形状のギターが多く、音も独特。
- Steinberger・・・ヘッドの無いギターで有名なアメリカのメーカー。日本ではL’Arc〜en〜CielのHYDE氏が使用していたことで有名。
- Music Man・・・フェンダー社の創始者、レオ・フェンダーによるメーカー。独特なフォルムのギターが多い。
大阪や名古屋、東京といった都会の大きな楽器屋に行けば見られる、個性的なメーカーが多数並んでいます。
↑Gretsch社のホワイトファルコン。
町の楽器屋で見かけることは殆ど無い為、探すのに苦労する分、持っている方も少なく、目立ちたい方やこだわり派の方にオススメです。
続いて国内メーカーに目を向けると・・・。
≪国内メーカー≫
- Greco ・・・1960年に日本で立ち上げられたメーカー。様々なメーカーのコピーモデルを多数発売、リッケンバッカーのコピーモデルのように、今現在は非常に高価なものも。
- Tokai・・・様々な楽器を製造する、東海楽器製造社が展開するギターブランド。
- YAMAHA・・・言わずと知れた国内のビッグメーカー。エレキの愛用者も多い。
- Fujigen (FGN)・・・オリジナルブランド「FGN」を展開する日本のメーカー。様々なメーカーの下請けを担っていた為、作りが非常に良いギターを発売している。今現在フェンダー社の商品も取り扱っている。
エレキギターメーカーとして見かける機会が減ってきたGreco、Tokaiに、日本の楽器メーカーとしては一番有名かもしれないYAMAHA、近年人気のFujigen等があります。
YAMAHAとFGNは取り扱っているお店も多いかと思いますので、見かけたら試奏してみてください。どちらも非常に作りが良く、オススメです。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回はエレキギターの数あるメーカーから、私が個人的に「知っておきたい!」と思ったメーカーをピックアップしてみました。
どのギターメーカーも非常に個性がある為、本当にご自身にあった1本、欲しい1本を見つけるまで、妥協することなく!根性で探してみてくださいね。(笑)
次の記事では、「良いエレキギターとは?」と、「憧れのオーダーメイドエレキギター」について書いていますので、是非ご覧くださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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