こんにちは、揖保川でのアマゴ釣りが大好きなAngler Ogiです。
渓流釣りにおいて、最も難しいとされるのがアワセ。
使用するエサや活性によってアタリの出方は様々で、即アワセでなければ掛からないケースや、逆に送り込まないと掛からないケースなど、とにかく多種多様で難しいのです。
また、多数の種類があるアマゴ用の針の中からどれを選べばいいのか?という事に悩んでおられる方も多いのではないでしょうか。
前編のポイント選び/流し方編、中編のエサ編に引き続き、アワセ方/アマゴ用の針について、徹底的に考察していきます!
↓【今回の記事はこんな内容です】↓
- エサによるアワセ方の違いはあるのか!?検証結果をまとめました。
- 数多ある渓流釣り専用針、私が「使いやすい」と思う針をご紹介!
エサによるアワセ方の違いについて
私は使用するエサによって、アワセを入れるタイミングが違うと感じています。
2019年や2020年の初期はずっと同じ流し方、同じアワセの仕方で釣っていた為か、とにかくフッキング率が悪く、多くの釣りこぼしをやってしまいました。
特にスレている状況(4月~5月頭)の時は最悪で、当時のフッキング率は2割~3割といった程度。
上手な方はスレていてもすぐにアジャストされると思うのですが、私はアワセのタイミングと流し方を変化させ、針を変えることで、フッキング率を大幅に向上させることに成功。
アワセ自体は手首を強めに返すだけとシンプルですが(竿の反発で掛けるイメージ)、私の体感のアワセのタイミングとしては、こんな感じでした。
- 自作塩イクラ(即アワセ)
- ヒラタ・キジ(小)(早め)
- ヒラタカゲロウ(成虫)(やや早め)
- キンパク(小)(ちょっとゆっくり目)
- キンパク(大)/スナムシ/オニチョロ/キジ(大)(割と送り気味)
- ブドウムシ(割と遅め)
1つずつ見ていきます。
どの餌の場合でも、どれだけ遅くてもアワセは(体感で)1秒以内。
反射神経を研ぎ澄ますためにも、前日の睡眠が非常に大事ですね!
塩イクラでのアワセ方
自作の塩イクラは皮が柔らかいためか、目印が止まったり引き込まれた瞬間にアワセないと掛からない印象でした。
これは元々のイメージとして定着している「渓流釣りの早アワセ」を体現する感じです。
釣具屋さんで購入するイクラは比較的皮がしっかりしているためエサ持ちも良いですが(多少遅いアワセでも掛かる事がある)、やはりイクラは中身が解け出てしまうとアウトな餌。
そう考えると、アマゴがイクラを口に含んだ瞬間にアワセるのが妥当です。
仮に糸フケが多めに出ている状態でアマゴが食ってきた場合は目印に変化が表れにくい上、吐き出した瞬間に気づいてアワセてしまう・・・なんて事が起こりがち。
その為、イクラを使用する際は常に糸フケに気を配るようにしましょう!
イクラの場合はヒットする場所を予め予想しておき、反応が出た瞬間に反射神経でアワセるというのが効果的。
体感で0.2秒くらいで、これは近似種のヤマメがエサを吐き出すまでに要する時間と同じです。
川虫でのアワセ方(成虫のカゲロウ含む)
ヒラタ/成虫のカゲロウの場合は、元々かなり身が柔らかめなので、反応があればすぐにアワセるとフッキングしやすくなる印象。
逆にキンパクとスナムシは身がやや硬めのせいか、咥える時間が長めなのか、即アワセだとあまり掛からない印象でした。
むしろ一瞬待つくらいのイメージで遅アワセにするとバンバン掛かりだし、一気にフッキング率が向上!
キンパクで素針を引いていた時はエサが綺麗なまま残ることが多かったので、じっくり目に食い込ませてやるのが大切だと感じました。
本流でのオニチョロやクロカワムシに至っては、アタリが出てから一呼吸置くくらいが丁度よく感じます。
川虫類に共通して言えることですが、普段アマゴ達が食べている餌なので、イクラより警戒されにくい印象があります。
そのため、スレている時は出来るだけ川虫を使用しましょう!!
キジ(ミミズ)でのアワセ方
地面を掘って出てくるのはドバミミズ、釣具屋さんで一般的に売られている細身のミミズはシマミミズという名前で、キジと呼ばれています。
シマミミズは針に刺すと黄色い血が出る(かなり臭う)のですが、ここから黄血→キジと呼ばれるようになりました。
キジ(小)の場合は小さくて柔らかいので、食ったら出来るだけ早めにアワセるのが大事!
・・・ですが、エサを咥える時間が長めのせいか、多少アワセが遅くなっても針掛かりします。
キジ(大)はエサそのものにボリュームがあるので、アマゴがエサに対し数回噛みついてくるようなイメージをもつとフッキングしやすくなりました。
キジをエサにする場合は先っちょを咥えてきたり、ハチマキ部を狙ってガブっと来るといったように微妙に食い方が異なり、それによってアワセの出方も少し変わります。
アタリが小さくツンツン出るとき=ほんの少し送り込み気味、グイっと大きく出るとき=即アワセといった感じでアワセてみてくださいね。
後に判明した事ですが、目印が突っ走るような大きなアタリが出るのに針掛かりしない時は、リリースサイズがエサの端っこを咥えて泳いでいるだけ。
良型のアマゴはきちんと食い込んでくるため、大抵アタリは小さめです。
このアワセ方を書くために、検証しながら釣りました↓
ブドウムシでのアワセ方
最後にブドウムシ。
大きい上に食い込みに時間がかかるので、上記に挙げたどのエサよりも遅くアワセるとフッキングします。
渇水時にライズが見られるような高活性の時は一息に食い込むこともありますが、その際は即アワセで大丈夫。
その場合、アタリが大きく引き込むように出るので判りやすいです。
アタリは出るのに、エサがそのまま戻ってくる!といった時は、キジの時と同じく食っているアマゴが小さいか、活性が低いかのどちらか。
そういった時はブドウムシを半分にカットして使用するか、食い込みの良い餌(ヒラタやキジ小、キンパク等)に変えてみてくださいね。
遅アワセで掛かる事もある
ごく稀に、
「アワセそびれて諦めたけど、実はフッキングしていた!(゜ロ゜;)」
なんてことも!
高活性時に、食いついてすぐにエサを呑み込んでいたり、たまたま食い方が良くて針が口に掛かった時等がそれにあたります。
とはいえ、基本的に渓流釣りはこちらから掛けにいく釣りですので、しっかりアワセましょう!
口のサイドにフッキングしている時が、良いアワセが決まった目安となります。
渓流釣りはアタリの出方も様々
アワセはアタリに反応して行う物ですが、そのアタリの出方も様々なパターンがあります。
目印の動きでアタリを取りますが、大別すると・・・
- ピタっと止まる
- 僅かにおさえ込まれる
- モゾモゾッと流れながら動く
- 底に向かってグイッと引き込まれる
- フワっと一瞬浮き上がる
- 離れた場所に向かって引っぱられる
この6パターン。
1~4のアタリが出るときは、仕掛けを流す場所、流し方等が完璧に一致していると考えてOK。
いわゆる理想的なアタリです。
5は活性が高い時や、ミニアマゴが食った時に出るアタリ。
食い上げたり、アマゴが底の流れにのって浮き上がることによって糸フケが出て、反応が遅れてしまうことがあるので注意が必要です。
6の場合は流すレンジや流し方がズレてしまっている時に、活性の高いアマゴがこのようなアタリを出します。
この場合は「驚いてアワセる」くらいの間合いでも充分にフッキングするのでラッキーかもしれません。
理想的なのはあくまで1~4のようなアタリなので、このようなアタリが出るように流し方を工夫することにより、釣果を伸ばすことが出来ます!
渓流釣りで使用する針について
私が渓流釣りにおいて最も悩んだのが、どの針を使用するかということ。
魚と釣り人とをつなぐ唯一の接点たる針は、各メーカーから様々なタイプが市販されており、アマゴ釣りの場合は・・・
- 細軸が通常タイプか
- ネムリ(ヒネリ)があるタイプか否か
- 軸がストレートか、湾曲するタイプか
- 半スレか、通常タイプか
- 角ばったフォルムか、丸みを帯びたフォルムか
- 色はどうか
このように、実に多くのチェック項目があります。
そもそもが警戒心が高いために針を咥えている時間が短い魚であるうえ、時期によって食べるエサもバラバラ。
必然的に、使用するエサに合わせて針を選ぶ必要性が出てくるのです。
私が2020シーズンまで使用していた針は、上写真②・がまかつ社のナノアマゴ (4号~6号で、5号メイン)。
この針は細軸で湾曲しているため、ややネムリ形状になった針先が咥えたエサを吐き出す瞬間に口に掛かりやすいというのが大きな特徴。
イクラメインで釣っている時は最も針掛かりが良い様に感じていました。
「イクラ専用」や「アマゴ半スレ」「一刀アマゴ」等も使用しましたが、イクラ使用時はナノアマゴ が断トツで使用しやすかったです。
ただ川虫がメインとなると、「アマゴ半スレ」や「一刀アマゴ」「ナノアマゴ」は軸が湾曲している為にエサが不自然な形となるためか、食い込まずすぐに吐き出してしまうケースが多発。
そこで登場したのが、ナノヤマメ (⑤)・川虫専用(④)・カッパ極 (③)の3種の針。
それぞれこのように違った特徴があります。
イクラ・川虫全般でこの3種の針を使用してみたところ、川虫専用は軸が太いため、小さな川虫を使用するのに向いていませんでした。
この針は6月以降の本流で、クロカワムシ等大きめのエサを使用する際に効果を発揮するのではないでしょうか。
ナノヤマメ・カッパ極は共に川虫を刺しやすく(弱りにくい)、イクラを使用しても特に違和感なく使用できましたが、個人的にはカッパ極 の方がフッキング率が高くなっています。
そのため、2020年シーズンはカッパ極 がメインフックでした。
2021年から愛用の針は忍ヤマメ!(2021年5月追記)
2021年の釣行からあまりイクラを使わず、川虫とキジをよく使用するようになったのですが、断トツで掛かりが良かったのがオーナー社の忍ヤマメ 。
細軸ストレートでネムリ形状にはなっておらず、カエシの付け根だけ少し角張った印象を受ける針です。
フォルム的にはナノヤマメ に近い感じでしょうか。
12本入りで350円程度と値は張りますが、それに見合うだけのフッキング効率。
まず針先がとんでもなく鋭く刺さりやすく出来ており、服やネットにちょっと当たっただけでもすぐに貫通してしまうほどの貫通性能。
軸の部分に1本のケンが付いていて、キジを使用する時もエサがズレにくくて助かるのですが、針を結ぶときはラインが引っかかりやすいため、注意が必要です。
とはいえ、一度使ってみると「この針しかない!」と思えるレベル!
5・6月以降の渓流釣り師必携の針ではないでしょうか。
2022年5月現在、忍ヤマメは品薄に
あまりのフッキング率の高さから、私は2022年からこの忍ヤマメ しか使わなくなりました。
なんせこの針を使い始めてからというもの、フッキング率はおよそ80%以上にまで上達。
メインフィールドが支流から本流に変わったとはいえ、昨年の5月頃は40%程度だった事を考えると、この伸び方はまさに驚異的!
全国的に人気が出ているのか、2022年5月現在アマゾンや釣具店でも品薄になっているようなので、見つけた時は多めに在庫を用意しておいた方が安心です。
様々な針を試してきた私Ogiがオススメする忍ヤマメ 。
フッキングに悩んでいる方は、是非一度使ってみてくださいね。
アマゴ釣りにおけるアワセ方・針についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
私が考える針の使い分けと、エサごとのアワセ方の違いについて纏めてみました。
大自然と一体となり、自然の息吹を全身で感じながら楽しめる渓流釣りに、今すぐ出かけましょう!!
前編/アマゴ釣りのポイントの探し方・流し方について考察↓
中編/アマゴ釣りのエサについて考察↓
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