こんにちは、ギター講師のAngler Ogiです。
これまで当サイトではG関連/C関連コードを全てご紹介してきましたが、今回はD関連コードを一挙ご紹介!
よく見かけるベタなものから、少し特殊なコードフォームまで、使用頻度が高いDコード関連(構成音:レファ♯ラ)をマスターし、カッコイイ伴奏を目指しましょう!!
↓今回の記事はこんな内容です↓
- DやDm、D△7といったD関連コードを全てご紹介!
- コードブックで見かけることが少ない、D7(9)等も余さずご紹介!
- 押さえ方が複数あるコードフォームバリエーションも!
カッコイイ響きで、周りの人たちに差をつけるチャンス!!
↓今回登場するコードはこちらです!↓
- オーソドックスタイプ・・・D、Dm
- よく見かける補助タイプ・・・ Dsus4、D6、D△7、D7、Dm7、Dadd9、Dm7(♭5)、D/F♯
- ちょっとコアなタイプ・・・Dm6、Daug、Dm7(9)、D7(9)、Dm△7、Ddim、 D7sus4 、D(11)
- ちょっと珍しいオシャレタイプ・・・D△7(9)、D7(♭5)、D7(♭9)、D7(#9)、D7(♭13)、 D7(13)
オーソドックスなタイプ
基本となるのは、ノーマルなDとDm。
メジャーのDはよく見かける他、DmもキーCで登場するなど、見かける機会が多くあります。
全てのDコードにおいて言えるのは、音が濁らないよう6弦は必ずミュートするという事。
4弦から使用するD関連の場合は5弦もミュートするのが理想ですが、5弦は比較的不協和音になりにくいので、最悪鳴ってしまっても大丈夫です。
ノーマルなD
最もオーソドックスなDがこちらのフォーム。
押さえ方は2パターンあり、
- 3弦=人、2弦=薬、1弦=中
- 3弦&1弦=人セーハ、2弦=中or薬指
このようになり、どちらも5・6弦を親指でミュートします。
(5弦ミュートが難しい場合は6弦のみでも成立)
バレーコードフォームも2種類ありますが、開放弦を活かしたフォームの方が使い勝手が良い為、こちらが優先的に使用されます。
Dm
こちらがDmのフォーム。
押さえ方は以下のようになります。
- 3弦=中、2弦=薬or小、1弦=人(5・6弦は親指でミュート)
手が小さい方は、2弦を小指にした方が指の幅を稼げるため、小指がオススメです。
パッと見はそんなに複雑なコードではありませんが、経験者の方でもDmは苦手!という方が多くおられるコードなので、頑張ってみましょう!
かくいう私も、シンプルなコード達の中ではDmの押さえ方が一番キライです。(笑)
よく見かける補助的なDの仲間たち
ノーマルなコードの次によく見かけるのが、こちらの項目でご紹介する8つのコード(11種のフォーム)。
分数コードであるD/F♯(DonF♯)は、分数コードの中でも特によく見かけるコードなので、是非マスターしたいところです。
Dsus4
Dのコードとセットで登場する事が多いコード。
3弦=人、2弦=薬、1弦=小で押さえ、5・6弦は親指でミュートします。
Dsus4のすぐ後にDが控えていることが多いので、余裕があれば中指で1弦2フレットを押さえておけば、小指を離すだけでコードチェンジできます。
D6(Dシックス)
こちらがD6のフォーム。
押さえる指は2パターンあり、
- 3弦=人、1弦=中
- 3弦=中、1弦=薬
このどちらかがオススメ。
前後のコードの流れを加味して押さえやすい方を選びましょう!
Dのコードから2弦を開放弦にしただけというシンプルなフォームで、Bm7と構成音が近いためにメジャー系のコードでありながら薄暗い響きとなります。
D△7(Dメジャーセブンス)
こちらがよく使用されるD△7のフォーム。
押さえる指は3パターンあり、
- 1~3弦までを人指し指セーハ
- 3弦=中、2弦=薬、1弦=小
- 3弦=人、2弦=中、1弦=薬
このようになりますが、一番のオススメは人さし指セーハ。
5・6弦のミュートが結構難しいので、親指の他、空いている指を上手く利用しましょう!
D7(3種類)
一般的にD7と言えばこのローポジションフォーム。
3弦=中、2弦=人、1弦薬で押さえ、5・6弦は親指でミュートします。
このフォーム以外にも、低音がやや分厚くなるもう1種類の押さえ方もオススメ!↓
こちらはC7と同じ押さえ方で、フレットが2つズレただけというフォーム。
5弦=薬、4弦=中、3弦=小、2弦=人で押さえ、6弦は親指でミュートします。
このフォームには、
- 握り込む形になる為に力が伝わりやすい
- 5弦をミュートする必要がなくなる(1弦は自動的にミュートになる)
- 6弦の親指ミュートも届きやすい
- 低音が分厚くなるため弾き語りの時に活用しやすい
このようなメリットがあります。
前後のコードの流れもありますが、是非弾き語りで使用してみてくださいね!
また、曲の流れによってはバレーコードフォームを使用することもあるので(ページ下部にお仲間が多数登場)、掲載します。↓
バレーフォームのD7
1~5弦までを人さし指でセーハし、4弦=薬、2弦小指となります。
Dm7
Dm7と言えばこちらのフォームを見かける機会が一番多いはず。
3弦=中、1・2弦=人さし指セーハで押さえ、5・6弦は親指(もしくは薬指)でミュートします 。
同じ仲間であるDmよりも鳴らしやすい上に働きも近いので、Dmが難しい場合はこちらを代用しましょう!
また、少し変わった響きが欲しい方は、こちらのフォームを試してみてください。↓
4弦開放弦を活用した、音域の幅が広がるフォームです。
押さえ方は2種類あり、
- 3弦=人、2弦=薬、1弦=中
- 3弦&1弦=人セーハ、2弦=中or薬指
(どちらも5・6弦は親指でミュート)
このように、Dとまったく同じ押さえ方で使用できます。
低音は低いままで高音域が高くなるので、ソロギター等でよく使用される他、歌物のイントロなどでも使用できるオススメのフォームです!
Dadd9(D9)
非常によく見かけるDadd9。
3弦=人、2弦=薬で押さえ、5・6弦は親指でミュート。
D9も(表記が違うだけで)同じ押さえ方となります。
響きが爽やかで押さえ方もシンプルなため、J-pop/洋楽問わずよく見かけます。
D9はadd9を省略した書き方として、現場に限らず一般譜面でも時折見かける事がある表記であり、ローポジションで押さえる場合は上記の押さえ方で省略も可能なため(構成音が近い)、同じ分類にしております。
D7(9) もページ下部に登場しますので、そちらも併せてご覧ください。
Dm7(♭5)(2種類)
Dm7(♭5)の読み方は、Dマイナーセブンスフラットファイブ 。
5弦=人、4弦=薬、3弦=中、2弦=小で押さえるか、3フレットの5・3弦を人さし指でセーハすることもできます。
6弦は人さし指の先端か、親指でミュートするこのフォームが、多くのコードブックに掲載されていますが・・・実はこんなフォームもあるんです!↓
こちらは1~3弦を人さし指でセーハし、5・6弦を親指でミュートするというフォーム。
D△7と同じ感覚で押さえられるため、先ほどのフォームより少しおさえやすいはずです。
マイナー系の曲に登場する独特の響きを持ったコードなので、省略せずに頑張りましょう!
D/F♯(DonF♯)
分数(オン)コード紹介の記事でも登場した、非常によく見かけるコードフォーム。
Dのフォームを作り、親指で6弦2フレットを押さえます。
5弦は鳴ってもミュートでも大丈夫です。
時々見かける、ちょっとコアなDの仲間たち
この項目では、時折曲中に登場する少しコアな物を8種類(12個のフォームで)ご紹介!
押さえ方にクセがあるものが多いですが、フォームは数種類あるものも存在するので、押さえやすい方を選んでみてくださいね!
Dm6(Dマイナーシックス)(2種類)
D6に比べると使用頻度は少なめですが、独特の響きを持っているので、響きのアクセントとして使用されます。
3弦=中、1弦=人で押さえ、5・6弦は親指でミュート。
このフォーム以外に、こんな押さえ方も。↓
音の並ぶ順番が少し変わり、低音はそのままで高音が高くなるフォームです。
3弦=人、2弦=薬、1弦=中指で押さえ、やはり5・6弦は親指でミュート。
エレキギターの空間系エフェクトをかけたクリーントーンで鳴らすと、幻想的な響きが出てオススメです!
Daug(D♯5)(Dオーギュメント)
コード進行に置いて、D→Daug→D6→D7、という流れでよく見かけます。
3弦=中、2弦=薬、1弦=人さし指で押さえ、5・6弦は親指でミュート。
単体で押さえるとそれほどでもないですが、コードチェンジで唐突に出てくる指がもつれやすいので、3弦に中指を置くことを強く意識しましょう!
Dm7(9)(2種)
Dm7(9)は、非常にオシャレな響きをしたマイナーコード。
5弦=中、4弦=人、3弦=薬、2・1弦=小指セーハで押さえますが、1弦(ラの音)が鳴らない場合はミュートしてもコードが成立します。
必要な構成音がレ・ファ・ラ・ド・ミと5音あり、特にレ・ファ・ド・ミの音が必須なのでこの押さえ方となりますが、省略する場合はこちらでもOK!
こちらは構成音がレ・ラ・ド・ミとなり、正しい名前はAm/Dですが、Dm7(9)と構成音が酷似している為に代用可能。
3弦=中、2弦=人で押さえ、5・6弦は親指でミュートします。
ちなみに、次に登場するD7(9)の構成音はレ・ファ♯・ラ・ド・ミなので、D7(9)の代用としても使用できるのが、このフォームの面白いところ。
D7(9)
先ほどのDm7(9)と、4弦の位置が違うだけというフォーム。
5弦=人、4弦=中、3弦=薬、2・1弦=小指セーハで押さえますが、1弦はミュートでも構いません。
押さえにくい場合は、一つ前に登場した省略フォームを使用しましょう!
Dm△7(2種類)
DmとDm7に挟まれて登場する事が多いDm△7(Dマイナーメジャーセブンス)。
3弦=中、2弦=薬、1弦=人指し指で押さえ、5・6弦は親指でミュートします。
コードの流れの関係で、バレーコードフォームの方がラクになるケースもあるので、そちらもご紹介!↓
1~5弦までを人さし指でセーハし、4弦=小、3弦=中、2弦=薬で押さえます。
少々押さえにくいですが、響きが独特で省略しづらいコードなので、どちらかのフォームで習得を目指しましょう!
Ddim(2種)
一般的に、このコードフォームで見かけることが多いDdim。
5弦=中、4弦=薬、2弦=小、1~3弦=人さし指でセーハで押さえ、6弦は中指でミュートします。
このフォームが押さえにくい場合は、実は省略フォームがあるんです!↓
こちらの場合は押さえ方が2パターンあり、
- 3弦=中、1弦=薬
- 3弦=人、1弦=中
(どちらも5・6弦は親指でミュート)
このようになります。
3弦=中のパターンの方が、5・6弦のミュートが簡単かもしれませんので、押さえやすい方を選んでみてくださいね。
D7sus4
こちらはDsus4の代わりや、D7の前に出てくることが多いコード。
3弦=中、2弦=人、1弦=小指となり、5・6弦は親指でミュートします。
7sus4コードはバレーコードフォームがとんでもなく押さえにくいので、出来る限りこのオープンコードフォームを利用するのがオススメ!!
D(11)
ロック系エレキギターのクリーントーンでよく使用される、一風変わった響きを持つコード。
5弦=薬、4弦=中、2弦=人で押さえ、ミュートは6弦=親、1弦=人(腹)となります。
Cと同じ押さえ方でフレットをずらすだけなので、Cの次にDが登場したら、一度使用してみてください。
面白い響きになりますよ!!
ちょっと珍しいオシャレなDの仲間たち
見かける機会は多くないものの、オシャレかつジャズっぽい響きをもつコードを6種類(13個のフォーム)、集めました。
Dは開放弦の4弦を利用できる他、ここに登場するコードは構成する音数が多いという事も相まって、様々なフォームが登場します。
他のキーに応用することが出来るフォームも多いので、是非覚えて使ってみてくださいね!
↓コードフォームの応用についてはこちら!↓
カッティングフレーズを極めたい方には必須のコード達です!
D△7(9)(2種)
ボサ・ノヴァで使用されることが多いオシャレな響きのコード。
5弦=中、4弦=人、3弦=小、1弦=薬で押さえ、ミュートは6弦=中(or親)、1弦=人(腹)となりますが、1弦は開放弦が鳴ってしまっても構いません(2弦と同じ音)。
非常に押さえにくいフォームなので、ポップスで使用する時はこちらのフォームで代用することも可能です!↓
3弦=中、2弦=人で押さえる事が多く、5・6弦は親指でミュートします。
このコードの正しい名前はD/Aですが、構成音が非常に近いので、代用としてよく用いられます。
D7(♭5)(3種)
コードネームはDセブンフラットファイブ(フラットフィフス)と読みます。
3・2弦=人セーハ、1弦=中or薬で押さえ、5・6弦は親指でミュート。
単体で鳴らすと「一体いつ使うんだ!?」と思われるかもしれませんが(笑)、ジャズやフュージョン系の曲で時折登場します。
このフォーム以外にも5弦ルート・6弦ルートフォームがそれぞれ存在するのですが、どれも押さえにくいものばかり。(苦笑)↓
この場合は5・3弦=人セーハ(ついでに6・1弦ミュート)、4弦=中、2弦=小指という押さえ方がオススメ。
この場合の押さえ方は2パターンあり、
- 6弦=親、4弦=中、3弦=薬(小)、2弦=人
- 6弦=中、4弦=薬、3弦=小、2弦=人
どちらかを選択して、5弦と1弦は手近な指でミュートすることになります。
D7(♭9) (2種)
不安定な上マイナーではないのに暗く聞こえるという、非常に特殊な響きを持ったコードです。
押さえ方は2パターンあり、
- 5弦=薬、4弦=人、3弦=小指、2弦=中
(ミュートは6弦=親、1弦=人(腹)) - 5弦=中、3弦=薬、4・2弦=人セーハ
(1・6弦のミュートは人)
前後のコードの流れを加味して、押さえやすい方を選んでみてくださいね。
このフォームだけでなく、エレキギターではハイポジションの方もよく使用します。↓
こちらは6弦=人(親)、4弦=中、3弦=薬、1弦=小指で押さえ、ミュートは5・2弦とも人(腹)となります。
D7(#9)
マイナーとメジャーの響きが同居した特殊なコードで、フレーズのアクセントとして時折使用されます。
5弦=中、4弦=人、3弦=薬、2弦=小指で押さえ、6弦は親指(もしくは中指)、1弦は小指でミュート。
今回のコード群の中では比較的見かける機会が多いので、頑張って習得を目指しましょう!
D7(♭13)
♭13の音は#5の音と同じであるため、aug7(オーギュメントセブンス)と呼ぶこともあるコード。
5弦=中、4弦=人、3弦=薬、2弦=小指で押さえ、6弦は親指(もしくは中指)、1弦は小指でミュート。
D7(♯9)と同じ指使いとなります。
この押さえ方以外にも、
D7フォームに1弦中指を追加したこのフォームや、
エレキの場合はハイポジションのこのフォームをよく使用します。
6弦=人(親)、4弦=中、3弦=薬、1弦=小指で押さえ、ミュートは5・2弦とも人(腹)となります。
D7(13)
D7よりもやや明るい響きになるのが特徴のこのコード。
6弦ルートスブンスフォームに、小指2弦を追加した形になっています。
押さえ方としては、3フレットは全て人さし指で押さえ(厳密には1・4・6弦)、5弦=薬、3弦=中、2弦=小指。
このフォームだけでなく、5弦ルートも存在します。↓
この場合は、1~5弦までを人さし指でセーハし、4弦=中、2弦=薬、1弦=小指となります。
カッティングフレーズで出てくる場合は10フレットフォームの方が使用頻度が高いので、こちらのフォームはサブ的な意味合いで覚えておきたいところです。
Dが関わるコード進行は汎用性が高い!
ここまでDに関するコードを紹介してきましたが、4弦開放弦の音がDであるため、そのバリエーションはかなり多く存在しています。
このD関連コードをマスターしてハーフダウンチューニング(半音下げ)にすればD♭に対応できますし、カポタストを使用すれば・・・!
- ハーフダウンチューニング・・・D♭に
- 1カポ・・・D#、もしくはE♭のコードに
- 2カポ・・・Eのコードに
- 3カポ・・・Fのコードに
- 4カポ・・・F♯のコードに
以前ご紹介したC関連コードとG関連コードで鳴らしにくかった音域を多くカバーできるため、一気にバリエーションが広がります!
また、CやGの時と同じく、バレーコードフォームで登場しているコードの場合は、フレットをずらすだけで別のキーに変えることが出来るのも、見逃せないポイント。
これらを頑張って全てマスターし、響きの違いを使い分け、カッコイイ伴奏を目指しましょう!!
↓Dが関わる分数コード(オンコード)はこちら↓
↓バレーコードが苦手なら!↓
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